2012年6月1日金曜日

地方自治体の文化行政の手がかり

今日、地方自治体の文化行政についてはどのように調べたらいいですか、という質問を受けました。また公務員試験の面接で、「文化ホールについては何が問題だと思いますか」ということを聞かれたということも聞きました。授業を受けていればわかるようになりますよ、という返事をしましたが、公務員試験はもう終わってしまいますね。残念です。

「政策」ということになると、一般的には国の政策に注目が集まりますが、地域の独自性や文化を活かしたまちづくりの政策ということになると、地方自治体の役割は絶大です。ただ積極的に文化行政を展開しているところもあれば、そうでないところもあります。

また、実際に日本国中に設置されてきた多くの博物館、美術館、劇場、コンサートホール等の文化会館は、地方自治体が地域住民のために設立したものです。これらの施設でどのようなプログラムが展開されているのかをみるのも、地方自治体の特色が出るところです。美術館や文化会館というところはどこでも同じようなプログラムを展開していると思ったら大間違いです。まずは自分の住んでいる地方自治体に、どのような公立の文化施設があるかを確認してみてはどうでしょうか。それがどのようなプログラムを展開しているのか、そして近隣市町村の同種の施設と比較してどのように違うのかといったことを考えてみるのは、一つの手がかりです。

ちなみに、総務省の外郭団体である財団法人地域創造は、「地域における創造的で文化的な表現活動のための環境作りに特に功績のあった公立文化施設」を顕彰しています。以下のリンクで、各年度の受賞施設を見てみてください。そのような施設で展開されている事業と、自分が住んでいるところの事業を比較してみると、いろいろな気づきがあると思います。
http://www.jafra.or.jp/j/guide/independent/award01/index.php

(M.K)

1 件のコメント:

  1. 本日はどうもありがとうございました!!質問主です。
    これからこちらのブログで色々と勉強しようと思います!!

    ちらっと財団法人地域創造のHPを見たところ、横浜能楽堂が顕彰されていました。私の弟はこの「子どものための狂言ワークショップ」に参加したことがあります。ワークショップの最後には、本物の能舞台でしっかりと狂言を通しで演じさせてくれました。とても印象深い体験となったようで、10年程経つ今でも時々思い出しては話しています。

    歌舞伎鑑賞教室についての記事がありましたが、私は来週の月曜日に行って参ります!大学院の「伝統芸能文化論特論」という授業で、歌舞伎について予習した上で、実際に芝居を見に行くということをやっています。留学生もたくさん参加しています。私は先日「歌舞伎と謡曲」というテーマで、両者の俊寛像の違いについて発表しました。昨年も参加しましたが、初心者でもとても楽しかったですよ~今年も楽しみです!!

    本日はどうもありがとうございました。
    これからよろしくお願いいたします!!

    (M.Kadowaki)

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