2012年12月29日土曜日

文学?絵本?


冬休みに入って同期や先輩に会えず、さみしいM.Hです。別に寂しがりやではないんですがね。

いきなりですが、みなさんは絵本を読みますか?

今回はぜひみなさんに読んでほしい素敵な絵本をご紹介します

実は先日金沢へ旅行に行ってきました。今年の夏、小林ゼミ合宿で金沢に行った時にどうしても行きたかった場所があるんです。それは泉鏡花記念館!

泉鏡花は金沢生まれで明治後期から昭和初期にかけて活躍した小説家です。『天守物語』『海神別荘』など歌舞伎座でも上演されていますし、最近では『日本橋』という作品が坂東玉三郎さん主演で上演されています。

 泉鏡花が描く世界は幻想的で難しいと感じる方も多いかもしれませんが、そんな方にぜひ読んでほしいのが『()(ちょう)』という絵本です。『化鳥』の絵本化は泉鏡花の生誕地である金沢市が主催する泉鏡花文学賞の制定40周年記念プロジェクトとして企画され、浄土宗西山禅林寺派の僧侶で1996年よりイラストレーターとして活動している中川学さんが挿絵を担当しています。

 少年の語りで綴られた幻想の世界は、決して子供向けの理解しやすい物語ではないのですが、鏡花の世界観と中川学さんの情緒溢れるイラストが絶妙にマッチしていてぐいぐいひきこまれていきます。絵本化を通して鏡花の世界がより色鮮やかに描きだされていて、文庫だと少し読みづらい文学作品でも絵本化することで手にとりやすくなるのかなと感じました。絵が掛け橋となり文学作品と人々をつなぐということを感じさせる、そんな素敵な絵本です。

あまりに感動して自分のためだけでなく友人用にも買ってしまいました。素敵な本に出会うとついつい友人にプレゼントしたくなってします。

泉鏡花記念館では120日まで『絵本『化鳥』の原画展』が開催されています。
泉鏡花記念館
http://www.kanazawa-museum.jp/kyoka/index2.html

『化鳥』誕生までの過程が書かれています。
中川学さんのブログ『坊主な日々』
M.H

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