2012年7月9日月曜日

【大町 伝統行事】若一王子神社流鏑馬神事

【大町】若一王子神社流鏑馬神事

こんにちは。今日は大町の伝統行事についてご紹介します!
 

 大町では毎年7月最終週に、紀州野那智大社の分霊といわれる長野県大野市若一王子神社の夏祭り「若一王子神社祭」が開催されます。そしてこのお祭りのハイライトとして、流鏑馬が奉納されます。
 若一王子神社祭の由来は承久3年(1221)年頃、昔この土地を治めていた仁科盛遠が流鏑馬を奉納し武運を祈ったことに始まると伝えられています。また京都との関わりの深かった仁科氏は、賀茂神社の流鏑馬に造詣深く、これを故郷大町に伝えたともいわれているようです。それ以降、若一王子神社流鏑馬神事は五穀豊穣の祈りとして受け継がれ、平成13年(2001)年には長野県無形民族文化財に指定されました。現在では鎌倉の八幡宮、京都の加茂神社と並ぶ『日本三大流鏑馬』とされています。

 皆さん、流鏑馬と聞くと凛々しい武士が全速力で馬上から弓を射る迫力ある場面を思い浮かべるのではないでしょうか。実は大町の若一王子神社流鏑馬は子どもが射手をつとめるとてもユニークな流鏑馬として有名なのです!大町王子祭礼諸書付には文化12年(1815)には子どもが射手を勤めていたという記録が残っています。

 今年もすでに流鏑馬で使われる矢の材料「スズタケ」の採取作業が行われ、若一王子神社流鏑馬の準備は着々と進んでいるようです。
「子ども流鏑馬」の矢 大町で材料を移植 信濃毎日新聞 2012/06/24

 この記事にある、「高齢化などで険しい山中での採取は困難になりつつあるため、将来に備えて初めてスズタケを集落近くに移植したー」という一文がずしりと心に残りました。高齢化も大町市が抱える問題の一つであり、他にも担い手不足など流鏑馬継承に関して多くの問題点があるのです。
 こうした流鏑馬継承に関する問題を共有する場として、今年7月14~86日に大町で流鏑馬サミットが開催されます。

http://www.city.omachi.nagano.jp/ctg/00025920/00025920.html
大町市役所 流鏑馬サミットin信濃大町開催!

 流鏑馬サミットでは各地の流鏑馬保存会が参加し、伝統を継承していくことの難しさや課題が議論されるそうです。若一王子神社流鏑馬だけではなく、このサミットについても改めてレポートしたいと思います。

M.H

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