2013年5月2日木曜日

27年ぶりの成人式


 なんだか連投に近いぐらいの頻度で投稿している気がしますが(志)です。

 なんとなく話題になっている佐渡と庄内にまつわる興味深い本日付のニュースを見つけましたのでご紹介します。
 日本地図を描いた時に欠かすことのできないくらいの知名度と存在感を持っている新潟県の沖合にあります佐渡島と、山形県の海沿いにある鶴岡市との中間に粟島という小さな島があります。新潟県の島ですが鶴岡の海岸に在る私の実家からも天気が良ければ沖に見えるくらいの距離感であり、私の持つ原風景のひとつが粟島の島影であったりします。
 そんな粟島では全国どこでも同じように過疎化と少子高齢化が進み、若者が減った結果27年間に渡り成人式が開かれなくなったそうです。東京の方には信じられないかもしれませんが、東京など都会へ進学・就職した新成人ができる限り参加しやすいようにお盆前後の夏に成人式が開かれる地方も多いのですが、粟島に関しては1月15日だけでなく観光業で島全体が忙しくなる夏にも開催ができない年が続いたそうです。
 そんな中で、村出身の若者からの「成人式はあったほうがいい」という声を聞いた村教委が今年の該当者に尋ねたところ「ゴールデンウイークならなるべく参加する」との返事がありゴールデンウィークでの成人式の開催を決めたのだそうです。
 そんなわけで、1986年以来27年ぶりに粟島浦村で対象者5名の成人式が今月5日開催されます。毎日目にしていたあの島でそんなことがあったということも知らなかったのが恥ずかしいですが、寂しく語られがちな地方の現状に関して珍しく嬉しいニュースだと喜ばしく感じています。

 粟島の見える私の生まれ育った地域も私のように都会に出ていく若者ばかりになってしまい、私が卒業した小学校も平成26年度を以て閉校となり、隣町の小学校と統合されることがついに決定したそうです(平成25年3月 鶴岡市教育委員会発表)。
 ふるさとが変わっていくことに悔しさと歯がゆさを感じながら私のような若者は東京や新潟といった近隣の都会に出て来ざるを得ない状況にあることも地方の実態のひとつであるわけです。
 
 
  粟島で27年ぶりに成人式  新潟日報 2013年5月2日
  http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20130502040554.html

(志)

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