2013年4月30日火曜日

新しい伝統芸能とは


 さきほどのゼミで鶴岡・酒田について言及した際庄内映画村のことを少し話題にしましたが、先日ちょっと調べていたある催しを紹介すればよかったなあとゼミ終了後思い出しましたので少しおもしろいものをご紹介したいと思います。

山形県には、国指定の重要無形文化財であり地域住民によって伝えられている貴重な民俗芸能として全国的に有名な黒川能や、享保年間から続く“農民歌舞伎”黒森歌舞伎など、地域主体で伝統的に受け継がれている民俗芸能が数多く存在します。黒森歌舞伎については文化資源学で論文を書かれて修了された先輩もいらっしゃるとお聞きしました。
その中でちょっと面白い事例として「夕陽能」というものがあります。静かな温泉地として親しまれている鶴岡市の温海(あつみ)という地区の、海に面した広場に道の駅あつみがあります。地元では「しゃりん」という愛称で親しまれているこの施設が道の駅としてオープンしたのが1993年なのですが、このオープン以来、毎年8月に近隣の山五十川という地域の伝統芸能である“山戸能”を上演する「夕陽能」というイベントが開催されています。読んで字のごとく、夕陽を背に舞われる能の舞台です。もちろん晴天であれば、ですが、日本海に沈む美しい夕陽をバックに上演される能の舞台は非常に神秘的で、変わりゆく光・空・水面・波音・潮風を舞台装置に非常に引き込まれる舞台となっています。
 私は恥ずかしながら県内の伝統芸能を見た経験は多くはないのですが、夕陽能は数年前に一度祖母に連れられて見に行ったことがあります。歌舞伎に興味を持ち始めた頃でしたので夕陽を背に舞われる演舞はすごく雰囲気がいいなあと感じましたが、まあ内容とかはよくわかってませんでしたね。今見たら以前よりはちゃんと見れると思いますし、特に演劇や無形文化財などへの興味から文化資源学に集まった方々があれを見たらどう感じるだろうかということがすごく気になりますね。
夕陽能は毎年8月後半に一度だけ開催されているようですが、今年はまだ公式な情報が出ていないようですね。もし庄内へのゼミ合宿を検討していただけるのであればチェックされてみてはいかがでしょうか。

(志)

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