2013年1月16日水曜日

まちをあきらめない

年末の帰省で名古屋に降り立ったら、駅前の「大名古屋ビルヂング」にはすっかり覆いがかけられており、ちょっと寂しい気持ちになったpeaceful_hillです。東海道新幹線が開通してまもなく竣工したこの建物は、長いあいだ市民に親しまれてきましたが、建て替えのため昨年9月に閉鎖されました。近年の名古屋駅周辺はずいぶん再開発が進み、慣れ親しんだ景観が失われていく寂しさと、発展を続ける故郷への頼もしさが、ひとつの感情となって込み上げてきます。
しかし、発展の後ろを衰退がついてくるのは、名古屋においても変わりはありません。先日、名古屋市営地下鉄の2つの駅にある地下街が今年3月をめどに廃止される、という新聞報道がありました。開業当時は高度経済成長期の名古屋のシンボルのひとつだったのが、最近は客足が遠のき赤字が続いていたそうです。個人的には「尾張名古屋は地下街でもつ」なんて思っているところがあったし、かつてよく利用していた駅でもあったので、私はこのニュースを特別な感慨をもって受け止めました。
大なり小なり、地域はさまざまな困難を抱えています。地域が自信を取り戻すことは簡単ではありません。それでも、生まれ育ったまちの再生を願い、あきらめない人たちがいることを見過ごしてはならないというのが、次に紹介する毎日新聞の連載記事「まちをあきらめない」に込められた記者たちの思いではないでしょうか。

毎日新聞[特集・連載]「まちをあきらめない」(2013年1月1日~8日)

全体を通して人のつながりを中心にストーリーが語られている印象ですが、それとともに「文化」がかかわってくる場面が多いなー、というのが読後感です。まちづくりにおいて文化の役割が大きいということでしょうか。逆に、「文化のまちづくり」というけれど「文化によらないまちづくり」があるのだろうか、という気さえしてきます。正直、私の中で「文化」という言葉がインフレを起こしているようで、いちど冷静になって考え直してみたいと思います。
とりとめなく、徒然なるままに書いてしまいました。

(peaceful_hill)

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