2013年7月5日金曜日

文化経済学会のお手伝いを終えて

 先週末29日・30日は文化経済学会があり、小林ゼミ生は運営のお手伝いを行いました。
一週間前なのでやや新鮮味に欠けますが、学会お手伝いの感想などを書きたいと思います。

 文化経済学会は文化政策系やアートマネジメント系の話題が多いのかしらと思ったのですが、伝統文化や芸能に関する分科会もあり、非常に幅広いテーマを扱っているのだなと驚きました。
(初日に担当した分科会では数式の使用が多く、数学の講義を受けているような気分になりました。)

 分科会のお手伝いをする中で、伝統芸能に関する発表を拝聴することができ、歌舞伎について研究をしている私にとっても大変有意義な機会となりました。その中でも、伝統芸能を継承すべきだという議論において、そもそも伝統芸能という概念は何か、伝統芸能という概念で括ってしまうことで、どのような問題があるのだろうか、という議論が印象的でした。議論の中では、宝塚やジャニーズなども伝統になるのでは、という意見もあり、改めて「伝統芸能」の多義性を感じるとともに、身の回りの「言葉」にもっと敏感にならねばと感じました。

 その他にも、地域の伝統的な食文化をを地域活性化に繋げている事例など、現在小林ゼミで行っているプロジェクトにも適用できるお話が多く、大変勉強になりました。伝統という切り口から社会と文化の関わり方を考える、とてもよい機会であったと思います。

 また発表者の方々が、分科会終了後も教室に残って議論を交わしている様子が印象的で、こうした交流を通して新たな刺激や視点を得て、研究成果を磨いていくのだなと感じました。私もこのゼミメンバーと共に研究できること、自分が置かれている環境が恵まれていることに感謝して、来年春の卒業までしっかり自分の研究と向き合っていきたいと思います。

 そして、学会終了後に片付けを行っていた際、当日の運営体制をまとめていた同期の「みんなが自主的に動いて、支えてくれたから助かった。本当に感謝の気持ちでいっぱい。」という一言が心に沁みました。感謝の気持ちが原動力になるということ、そして裏方として研究者の方々をお迎えし、気持ちよく発表できる舞台をつくるということの大切さを学ぶことができた2日間でした。

(M.H)

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