2014年6月30日月曜日

知的財産管理技能検定の勉強をしています

今週末の受験に向けて、
知的財産管理技能検定3級の勉強をしています。

なぜ知的財産権について勉強しようと思い立ったかというと、
私自身他者の発想を取り入れるという問題に関心があったからです。
人の考案することは大部分において外部からの情報に依存するわけで、
複雑に絡み合ったその関係をどのように法律で扱っているのか興味がありました。
そして何より、この検定に申し込んだ進学前の3月には、
今頃こんなに忙しくしているとは予想だにしていなかったのです(笑)

知的財産権の問題は、パロディという一種の創造分野と拮抗します。
パロディは、既に世の中に出た商品や作品の本質的な部分を残しながら
部分的に作り変えるもので、多くの場合人びとの関心を誘うものであると思います。

たとえば、有名な話としては吉本興業のお土産「面白い恋人」が挙げられます。
言うまでもなく北海道土産の超定番「白い恋人」をもじったものです。
「白い恋人」を製造販売する石屋製菓は当初「面白い恋人」を黙認していたものの
発売から1年以上経過し「面白い恋人」が販路を大幅に拡大したことを受け、
提訴に踏み切りました。裁判は両者の和解で幕を閉じました。

「面白い恋人」は既存物に材を取った創造的な商品開発の結果であるともいえます。
元となった「白い恋人」は認知度も高く、一般名詞に近い地位にすらあるため、
そのパロディを生産することに対しての敷居が低かったのかもしれません。
石屋製菓は「デザインが似ているので間違って買われる」と主張しましたが、
実際ありえないと思いますし、石屋製菓の売り上げを害するとも見えません。
しかし石屋製菓側としては、あまりに吉本興業が大きく出るようになったので
その態度が目に余り裁判に持ち込むことになったといえます。
パロディをめぐる合法/違法の判断はこのように曖昧なものに留まります。

一方で、フランスではパロディが法律で認められています。
パロディを広くひとつの文化のあり方として受け入れているのです。
確かにパロディには、くすりと笑われてくれる絶妙な面白さがあります。
人間の創造的表現の一形態として保護されることには賛成です。
ただ、上で述べたように、原案者の気分を害するものや、利益を害するものは
認められるべきでなく、その線引きが課題となります。

パロディは文化なのか違法行為なのか、裁判では決着が着きませんでした。
簡単に言ってしまえばモラルの問題でもあるように思いますが、
今後制度としてどう扱っていくのか、注目していきたいと思います。

というわけで、まったく受験勉強していないので、これから始めます(笑)

(risaia)

参考URL:http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3312_all.html

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