2014年3月24日月曜日

市民参加の発掘

昨日までの3日間、長野県の野尻湖底で発掘調査に参加してきました。
今回の発掘は、1975年の第5次発掘とほぼ同じ位置のグリットで調査です。

【一日目】
 
 
初日は午後に到着したのですが、猛吹雪でさ寒いのなんの。
身体を動かしても暖まらず、写真を撮る余裕もなくて、この1枚だけ。


【二日目】
昨日の様子からは、信じられないほどの快晴。
しかし、30㎝積った雪の片付けからはじまり、過去の発掘で埋め戻した土を除去し、本来の発掘面に到達したのは、この日の終わり間際でした。
他のグリッドでは、ナウマンゾウ化石の一部が出土してました。



【三日目】
地層の観察会からスタート。
単に作業だけでなく、地質班のかたから適宜地質の解説を受けつつ、現在の調査状況をメンバー全員で共有します。
なお、最前列は、小学生組の面々。
様々な調査班の人々が議論をして、その場で生まれる見解をリアルタイムで共有できる環境が、この調査の醍醐味の一つ。


貝の化石が出土し、記録を取ってます。すでに同種の貝は野尻湖に生息していません。
小学生組(特に低学年)は飽きちゃうので、こうした作業の合間に雪合戦など、変化をつけていました。


考古学的な発掘調査に慣れてしまっているせいか、貝の化石や這った跡(生痕といいます)を見つけるため、薄皮を一枚ずつ剥ぐように丁寧に砂を掘り上げるのは、とても新鮮でした。人類の痕跡以外を見つけようとすると、遺跡とは何か?という根本的なテーマとも関わってきます。

(ま)



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