2014年2月27日木曜日

長野県須坂市『蔵の町並みキャンパス』~東大発表編


 こんにちは!はじめまして!!
 学部ゼミ4年のmacadamiaと申します。今日のブログでは、これまで何回かお伝えしてきた「蔵の町並みキャンパス」の、東大の発表内容について書きたいと思います。

 僕たちの発表のテーマは『須坂市文化芸術振興ビジョンの育て方』でした。僕たちは5つのグループに分かれて、それぞれのグループで須坂市の文化芸術振興ビジョンを実現させるための提案を考え、発表することにしました。

 須坂市文化芸術振興ビジョンとは、須坂市の文化芸術政策の基本方針を打ち出したものです。
 大まかにその内容をまとめます。現在須坂にある歴史的・文化的な資源を活用することが軸のひとつとなっています。そしてもうひとつの軸は、活動を行う市民や団体どうしや、観光客、そして市(行政)とが連携し、ネットワーク化を図ることです。これをビジョンは「ゆるやかな連携」と呼んでいます。活用とネットワーク化によって、継続的に発展する須坂を創り上げることをゴールとしています。
 PDFでダウンロードもできるので、ぜひご覧ください!→http://www.city.suzaka.nagano.jp/files/pdf/bunka_bijyon.pdf

 どのグループも、このビジョンに関連した提案をしています。以下が、その5つのグループの提案の要旨です。
 (ちなみに、写真はmacadamiaが撮影したものです。ブレブレです。。プ、プライバシーの保護のためです…)


①須坂市文化芸術振興ビジョンの育て方
―市民が評価し、皆で創り上げるビジョンへ―

 須坂市の文化政策の指針となっている文化芸術振興ビジョン。しかし、市民がその策定に十分に関われていないばかりか、知られてもいないようなのです。また、文化政策を評価するしくみもありません。これらの問題を解決するために、ビジョンの評価基準を市民の方々に作成していただくことを提案しました。市民の方々にビジョンを理解していただくとともに、ビジョンに市民の意見を反映させ、行政・市民・活動団体が一体となって須坂の文化を発展させることを提案しました。



②今日は須坂の日
―須坂の人が、須坂でくつろげる場を創出するために、蔵のまち観光交流センターをカフェにする―

 ボルドーのまちづくりの考え方によれば、都市のなかにくつろげる場を増やすことで市民はその都市を愛し始めるようになるといいます。くつろぐ場として、誰かがそこにいてくれて、自分のしたいことができる場所がいいと考えます。そこでこのグループは、家っぽさのあるカフェを提案しました。そのカフェは、須坂の中心部にある蔵のまち観光交流センターを活用して、市民のための場につくりかえます。そして人を集めるきっかけとして、ワークショップなどのイベントを行います。
 短いフレーズを重ねたり、写真を効果的に使ったりして、キャッチーで印象的な発表に感じました!



③「持続可能な須坂」を目指して
―Facebookでつながりを作る―

 インターネット上の須坂関連サイトとしては、「いけいけ須坂」のFacebookページがあります。しかしその“いいね!”の数は174(発表時)と多くありません。“いいね!”の数はまちの魅力と相関関係にあります。Facebookへの“いいね!”を増やすことで、須坂の魅力に気づくことができるでしょう。例えば、蔵の町並みキャンパス事業のFacebookグループを作って、情報の共有を継続的に行うことができます。
 発表者のK君がプレゼン慣れしていて、とてもよかったです。発表後に拍手が起こりました。笑
 今Facbookを見たら、“いいね!”が187になってました。みなさんもhttps://www.facebook.com/suzakacityにアクセス!
 




④住みやすい都市須坂へ
―須坂の文化を醸成するためにアートプロジェクトやオペラワークショップを活用する―

 文化を用いて住み良い街にすることを目標に、子育て層をターゲットにした提案を考えました。市民への調査によれば、活気のなさや汚さを解消することが求められています。そこで汚さの解決策として、幼稚園や小学校の子どもたちに動物園をきれいにしてもらい、それを文化芸術の場にもする、ピカフェスという清掃イベントを提案しました。また、地域住民からボランティアを募って子どもが集える場を提供し、活気を生み出すことも考えました。
 須坂の動物園にあった飾りに対する、「汚い!」という率直な感想がインパクト大きかったです。



⑤新しいスザカを考える会
―「緩やかな連携の構築」と「人と場所をつなぐ」アイデアを生み出すプロセスの創設―

 文化芸術に関わる活動や団体は、例えばNEXT須坂http://www.kuramachinavi.jp/がカッタカタ祭りや街歩きを企画していたり、他にも蔵の朝市や信州岩波講座が行われたりと、実はたくさんあります。それらの団体や場所をつなぐこと、つまり「緩やかな連携」が必要なのです。そこで市民会議を開設し、顔合わせや講座やセミナーの実施、企画の評価といった過程を繰り返すなかで「緩やかな連携」が築けると考えました。最終的にはその過程で市民プロデューサーを育て、「市民が市民を巻き込む」ことを狙いとしています。
 単に場を作るだけでなく、プロセスを提案するというのがいいですよね。発表前に雪によるハプニングがありましたが、しっかり発表しました。



 僕は①のグループでしたが、なかなかプレゼンを作り上げるというのは大変なことだと痛感させられました。何度も何度もゼミでリハーサルを行い、ゼミのみんなや先生からのやさしくも厳しいコメントをボコボコ受けながら、どのグループも提案をブラッシュアップさせていきました。迷宮入りやお蔵入りになったアイディアたちもありましたが、すごく練り上げられた発表になったのではないかと思います。
 そうした思いもあって、発表会後の交流会で市長さんに「僕らの提案は実現してくださるんですか!!??」と聞いてみました。ビビりながらも果敢なアタックです。
 …報告書を見てから判断してくださるそうです。なるほど。

 ゼミのみんな、報告書がんばりましょう。笑




 ちなみに、帰りは大雪だったので、僕は善光寺近くの旅館に泊まりました。長野灯明祭りが行われていて、ライトアップされた善光寺と雪景色と灯明の光が、泥酔した心に沁み入りました。。



 では。


 

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