先日、大学の図書館内に置かれているマガジン・ラックの横を通り過ぎたところ、ふと『温泉図鑑』なる文字が目に飛び込んできたので、思わず立ち止まって手に取ってしまいました。普段は“経済”や“情報基盤”や“国際交流”といった硬い文字の踊る棚に、「温泉?」と不思議に思い、中をぺらぺらとめくると、きれいな写真入りでさまざまな温泉地の歴史や町並み、祭礼などが紹介されています。
◆『温泉図鑑―文化編―』(日本温泉協会企画:2009-10)
東京大学の総合図書館にも所蔵されているので、ぜひ一度ご覧ください)
温泉は、古代においては神聖な神事の場であり、時代が下るにつれて、その医学的な効用が注目されるようになりました。癒し・疲労回復のためのスポットとして広く親しまれてきた温泉は、やがて保養地として独自の文化をはぐくむようになります。
現代における温泉のもつ役割を、単に地理学的・自然科学的な視点からだけでなく、社会的・文化的視点も含めて包括的に考えることで、これからの温泉のあり方を考えようとしている組織として、平成15年に設立された「日本温泉地域学会」という学術団体があります。
◆日本温泉地域学会
(mio.o)
0 件のコメント:
コメントを投稿