2012年6月30日土曜日

文化資源学入試説明会(7月21日)

まだ関係者以外の読者は少ないとは思いますが、このブログをお読みになって文化資源学研究室に興味を持たれた方もいらっしゃるかもしれません。そんなあなたに入試説明会のお知らせ!

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文化資源学研究専攻入試説明会http://www.l.u-tokyo.ac.jp/CR/jyuken.html
文化資源学研究専攻への入学を検討している学生・社会人全ての方を対象としています(予約不要)。当日は各教員による専攻の紹介と修士学生によるプレゼンテーションを予定しています。
  日時:2012年7月21日(土)10時00分~
  場所:東京大学本郷キャンパス法文2号館2階1番大教室
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私自身は入試説明会に行ったことがないので、例年の様子についてはっきりとはわかりませんが、話を聞いてみるだけの価値はあると思います。
所属学生の研究テーマは驚くほど多岐にわたっているので、文化資源学という分野が自分の研究テーマとは違うかもしれないと思われている方も(私も悩んだことがあります)、説明会に参加されることをおすすめします。

これに関連して、文化資源学研究室の在学生による院試体験談をご紹介します。
▽院試体験談(文化資源学研究専攻-文化経営学専門分野-一般選抜)

特に文系大学院の受験はきわめて情報に乏しいと思います。この点、上掲の院試体験談は試験のおおよその流れがつかめるようになっているので、ご関心のある方は一度ご覧ください。
(※ただし、体験談は「一般選抜」で受験した学生によるもので、第2外国語が不要な「社会人特別選抜」とは多少異なることをご注意ください。)

以上、研究室広報担当(自称・非公認)のpeaceful_hillでしたー。
ネタに困ったときは、このように自分を切り売りしていきます。笑

(peaceful_hill)

名古屋芸術大学「アート&デザインセンター」学芸員公募

名古屋芸術大学のアート&デザインセンターで学芸員公募があるそうです。
興味がある方はどうぞ!
bangulより

。。。。。。。。。。。。。。。。
下記の内容で本学アート&デザインセンター学芸スタッフを公募

7月20日(金)まで(必着)履歴書、職経歴書
7月30日(月)面接

              記

1.募集方法  公募(Webサイト上での公募及び本学ホームページ)
2.募集期間  2012年7月20日(金)まで(応募書類必着)
3.募集人員  1名
4.職種    学芸スタッフ(学芸員)
5.業務内容   アート&デザインセンターの管理業務
      展覧会運営に関する業務
      展覧会広報に関する業務
      アート&デザイン運営委員会に関する業務
      その他、大学が主催する展覧会等の業務
6.採用時期   2012年9月(相談可)
7.勤務時間   火曜日から土曜日までの1130から1830まで。(休憩1時間含む)
8.勤務形態   契約職員 1年更新 最長3年
9.勤務地    北名古屋市徳重西沼65番地(名古屋芸術大学西キャンパス)
10.応募資格  大学卒業、学芸員資格取得者
11.給与    月額240000円(税込)
        賞与、退職金、定期昇給、社会保険無し
        月末締めとし、1月まとめて指定口座に振り込み
12.通勤手当  別途交通費支給(本学規定による)
13.応募書類  履歴書、職経歴書
14.書類提出先  〒4818535 愛知県北名古屋市徳重西沼65番地
         名古屋芸術大学 西キャンパス事務長 春名和博
        *応募書類の封筒に「学芸スタッフ応募書類在中」と朱書きしてくだ
さい。
15.面接    2012年7月30日(月) 名古屋芸術大学西キャンパス
        *書類選考の上、面接時間は、後日ご連絡します。
16.問い合わせ先  名古屋芸術大学 西キャンパス事務長 春名和博
          Tel 0568240325

2012年6月29日金曜日

前橋市の状況


知り合いのKさんが前橋市の情報をくれました。
公開の許可をもらいましたので、投稿します。
(M.K)

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あうるすぽっと【豊島区立舞台芸術交流センター】の(元山口情報芸術センターの)Kです。

前橋市の美術館について、市民でも関係者でもないので、報道されている内容しか知らないのですが、

前橋市は、「県庁所在地で唯一公立美術館がなかった」なかで、かなり以前より収集や調査等がなされ、平成19年度より正式に美術館構想の検討を開始し、市民によるワークショップや学識経験者等による検討委員会の開催、パブリックコメントの実施など一通りの手続きを経て、市内中心部の既存ビルを市美術館として改築する基本計画を策定。4名の学芸員も雇用し、プレイベント等も開催していました。23年末より建築に取り掛かっている最中の今年2月の市長選で「見直し」を掲げる新人が当選。公約では、美術館ではなく「市民ギャラリー」にとのことでした。
その後、市民公募委員3名を含む14名による運営検討委員会が4月下旬に立ち上がり、検討がなされています。

前橋市「芸術文化施設運営検討委員会」

上毛新聞ニュース:前橋市の美術館は「アーツ前橋」検討委合意

関連ブログ:

こう記していると、10年前の山口情報芸術センター「見直し」と同様の経過に失礼ながら失笑せざるをえないのですが、文化施設が政治の道具として翻弄される構図は相変わらずです。 それなりの年月をかけて検討し てきた計画を建築途中に拙速に「見直す」のは無理があり、また、耳障りのより「市民による企画運営」もよく謳われますが、(もちろん多様な市民参加は必要ですが)美術館も劇場も専門性の担保が求められます。

神奈川県の例をみると既存の施設も安泰ではありません。

どこもかしこも、と言った感があります。

2012年6月28日木曜日

関東学院大学人間環境学部人間環境デザイン学科からの教員募集

関東学院大学人間環境学部人間環境デザイン学科において,つぎの2分野の教員を公募しているそうです。
ご興味がある方はどうぞ!

bangulより

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
みなさまのお知り合いに該当されるような方がおられましたら,ぜひお声がけしていただければ幸いです。
応募締切日は7月10日です。
転送歓迎です。

1.デザイン分野(身近な暮らしに関わる意匠・企画分野)
プロダクトデザイン,グラフィックデザイン,インテリアデザイン等の分野で研究業績または実務経験を有していること。
制作の実務または制作に関わる教育に従事した経験を有していること。

詳細は以下のWEBサイトを御覧ください。
http://ningen.kanto-gakuin.ac.jp/modules/news/article.php?storyid=390

2.環境学分野(学際的アプローチによる環境保全分野)
自然共生社会の実現に向け,生態系の保全や再生に関わる海洋や森林,都市等でのフィールドワークと社会活動を主体的かつ継続的に展開していること。

詳細は以下のWEBサイトを御覧ください。
http://ningen.kanto-gakuin.ac.jp/modules/news/article.php?storyid=391

日本演劇学会での発表&感想

皆様。

どうも!
2週間連続の週末を関西で過ごしたせいか(別に関西が悪いと意味ではありません^^)体に力がなくなり、昨日一日、家でゴロゴロ遊びをしていたbangulです。

遅くなりましたが、この間16日と17日、両日間行われた日本演劇学会について少し話そうと思ったのですが、先々週のことだったので、新鮮度が落ちますね、、、^^;
ま、お蔭様で発表は無事に終わりましたというごく簡単な報告と共に、演劇の話を少しします。

私は地方(だけではなく外国)に行くと、かならずその地域の芝居を拝見します。
今回は自分の発表があったにもかかわらず、2本の芝居を観ました。

ひとつが、南河内万歳一座の「夕陽ケ丘まぼろし営業所」
http://www.banzai1za.jp/yuuhigaoka/0.html
で、この公演は劇団の30周年記念公演として、一心寺シアター楽で行いました。この劇場の建物は一心寺のお寺の所有だそうです。この公演は、東京でもザスズナリにて6月27日から7月1日まで行いますのでご興味ある方はどうぞ!ちなみに唐十郎てきな演出です!

もう一つは、劇団大阪の「イノセント・ピープル」です。
http://www6.ocn.ne.jp/~g-osaka/
1971年に旗揚げしたこの劇団は、いわば職場演劇から出発した劇団です。
かつて日本で職場演劇が行われていましたが、東京ではその姿をみることが出来ませんが、大阪ではこの劇団大阪をふくめいくつか(4つ?)の団体が活動を続けているといわれました。
この劇団は自分たちの劇場、谷町劇場も持っていました。
この劇場近状には、私が日本で最も好きな劇団維新派の事務所がありましたが、よってみることは出来ませんでした。大変残念!
観劇後は打ち上げまで参加し、大阪の演劇について伺う事もできました。

ちなみにこの劇場から80メータくらい離れていたところに日本のセイクスピアーと呼ばれている近松門左衛門のお墓もありましたので、参拝に行ってきました。
ぜんぜん違う話ですが、私は近松門左衛門の作品がすき~です。
そんな人いないと思いますが、まだ読んだことない人は是非読んでみてください。
近松門左衛門の世界は深いですわ!


国際文化経済学会に行ってきました

yknさんと同じく、第17回国際文化経済学会大会@京都に行ってきました。

今回は初めての国際学会だったので、
まずは見物!という気持ちでした。
見物が国内旅費でできるなんてありがたい・・・

~懇親会の様子~









文化経済学会<日本>の研究大会は何度か参加しています。
文化経済学会<日本>は、
文化と社会の関係を考える学問の中で日本ではいち早く立ち上がった学会で、
狭義の経済学に限らず、
文化政策系やアートマネジメント系の話題を幅広く扱う傾向があります。

今回参加した国際学会も、その傾向はあるなあと思いました。
とはいえ国内の学会より数式の使用が多い(笑)気がしたのは印象的でした。

また、美術や演劇や音楽などのいわゆるハイアート系の芸術に加えて、
ゲーム産業や観光、文化遺産、電子出版といった文化全般への目配りが、
よりバランス良くなされている気がしました。

自分自身の関心から、
well-being関係のテーマを掲げている分科会や発表を中心に回りましたが、
文化経済学の研究成果によって、
政府支援の正統性を説明する困難さを再確認したようにも思います。
おそらく経済学系の研究者の方々は、
何とか文化の価値を見える化して、
それを以て政策対象とする正当性の証明にしたい・・・のかな?
素敵な研究ですが、なかなか道は険しそうだと思いました。

~とある分科会の様子~










研究発表以外にも、国際学会のプログラムは盛り沢山でした。
発表内容もそれ以外でもいろいろ発見がありました。

ランチの”弁当”体験も日本体験なんだな、とか、
花手前と生け花パフィーマンスでは
製作過程見学と舞台芸術鑑賞ぐらいのちがいがあるよな、とか、
この発表でわからなかったのは英語ではなく発表内容の問題、とか
ジャパニーズイングリッシュ発音でも面白いプレゼンはcooljapanだ!とか、
京都はモーニングのおいしい素敵なカフェが多いのね、とか。

~とある老舗カフェのモーニングの様子~









国際学会といっても、英語の壁はありますが、
思ったよりは高いハードルではなく、
聴くことも発表することも、手が届く挑戦だと思いました。

とりあえず学会を見に行ってみるというのはおすすめです。
文化経済学会はじめ、文化政策アートマネジメント系の学会は、
初心者の見学ハードルは参加費だけでとっても低いし、
(世の中には初心者はとても軽々しく見学に行けないような学会もあるのです)
発表内容でもそれ以外でも、いろいろ脳内活性化して楽しいです。

mihousagi_n

大町市合併の流れ<2003年1月〜3月>


<前回までの流れ>
2002年より、大町市、美麻村、八坂村、白馬村、小谷村、松川村、池田町の大北(だいほく)地域を構成する7つの自治体による合併が引き続き検討されている。
大町市が中心となって他の自治体に参加を呼びかけた任意合併協議会へ参加の意向を示しているのは美麻、八坂のみで、他の自治体は態度を明らかにしていない。

  121日 白馬村、小谷村、美麻村:任意合併協議会の設立準備会への参加申し出。任                 意協への参加には慎重な村も。
  122日 松川村:市町村合併等研究特別委員会が二十一日、「自立の道を歩むべきで         ある」と最終報告し、村は合併しない方向が確実な情勢に。
  129日 池田町:有志六人が二十七日夜、「住民による池田町町村合併問題懇談会」         (仮称)の準備会を開く。二月にも会を発足させ、穂高町など南安         曇郡中心の五町村でつくる安曇野地域任意合併協議会への参加を町         や町議会に働きかけていくという。
  130日 八坂村:任意合併協議会準備会への参加が正式決定
  130日 大町市:任意合併協議会への参加表明期限を2月末に延期
  131日 池田町:町長が任意合併協議会への不参加を表明、議会側も了承
  23日  松川村:議会の決定に反対する村民有志八人が集まり「南安との合併を推進         する会」を設立。南安曇郡の町村などでつくる安曇野地域任意合併         協議会への参加を村に要請する方針。
  2月4日 白馬村:各団体の代表など委員五十人で設けた「村市町村合併を考える           会」が三日、初会合。近く住民調査実施。
  2月13日 松川村:茅野村長は十二日開いた村議会全員協議会で、二十一日と二十三日         に村役場で市町村合併に関する住民懇談会を開く方針を明らかに。
  220日 松川村:村内の有志でつくる「安曇野松川合併を推進する会」は十八日夜、         住民集会を開いた。約百三十人が参加。村議会が主導し茅野徳則村         長が同調する形で「合併せずに自立の道を」と打ち出したことに批         判が相次ぎ、南安曇郡の町村などでつくる安曇野地域任意合併協議         会への参加を求めて、署名活動を始めると決めた。
  2月23日 松川村:村主催の住民懇談会が役場で始まった。発言者の多くは村と議会の         方針を批判し、南安曇郡の町村などでつくる安曇野地域任意合併協          議会への参加を求め、村の方針との食い違いが浮き彫りに。
  2月25日 八坂村、美麻村:任意合併協議会への参加を両村長が表明、議会も了承。
  31日 八坂村、美麻村、小谷村:大町市の呼び掛けた任意合併協議会に参加すると正                式表明し、大北地域の合併の枠組みがおおむね固ま                った。ただ、小谷村が参加の前提とし、まだ態度表                明していない白馬村の対応次第では、枠組みが「一                 市四村」か「一市二村」となるか流動的。
  311日 白馬村:住民アンケート結果公表。合併が「必要」「どちらかというと必          要」「やむを得ない」の回答は計39%、「必要ない」「どちらか         というと必要ない」は計34%。合併に前向きな回答者に、望まし         い相手先を聞いたところ、「北アルプス広域」が38・7%と最も         多く、「小谷、美麻両村」、「小谷村」、「大町市」の順だった。         村としての態度は未定。
  312日 池田町:池田町長の自立表明に対し、議会は住民への説明を申し入れ。
  314日 小谷村:大北地域任意合併協議会への参加を見合わせ。参加の条件にしてい         た白馬村の態度が未定のため。
  315日 池田町:「住民による町村合併問題懇談会」は十三日夜、「南への早期参加         を促進する町民集会」を開いた。約七十人の町民らが参加し、南安         曇郡などの町村でつくる安曇野地域任意合併協議会への参加を求め         る決議をした。
  316日 大町市、八坂村、美麻村:美麻村は十五日、同市役所で大北地域任意合併協                 議会を設立、初会合。二〇〇五年三月の新市発足                 を目標に、今年中の法定合併協議会移行を目指                  す。 
  320日 八坂村:二十三日、市町村合併問題をテーマにした「中山間地域小規模市町         村の明日を考えるシンポジウム」を八坂小学校体育館で開く。「合         併の是非を含め、村が進むべき方向性を村民が考える機会にした          い」としている。
  331日 池田町:「合併せずに自立」を望む池田町の有志でつくる「町の未来を考え          る会」が二十九日夜、「自立」方針を示している山崎袈裟盛町長          を招いた会合を、町公民館で開いた。町民約四十人が参加。

自立の姿勢を強める池田町、松川村は、南安曇野郡等との合併協議会への参加を求める市民との対立もみられる。大北地域任意合併協議会への参加を、白馬村の参加を条件としていた小谷村も、白馬村の態度未定のため、参加を見合わせることに。合併協議会は、大町、美麻、八坂の一市二村での枠組みがほぼ確定する。

(sweetfish)

おさかなくわえた学芸員♪

実家から食料が届きました。とりやさい味噌があれば冷蔵庫は安泰やわいね……能登ッ子(竹)です。

今回は東京都写真美術館の広報誌を紹介します。
広報誌といっても展覧会情報の『eyes』ではなく、『ニァイズ』のほうです。アルファベット表記は「nya-eyes」。A5版4ページの二つ折りリーフレットです。
どのような内容の広報誌かというと、関羽という猫のキャラクターが美術館で活躍するギャグ漫画広報誌です。「彼らが写真美術館(どうやら「普及係」採用のようです・筆者註)に採用される、という設定でコラボ版ははじまります。カレー沢先生(漫画家)が実際に来館して体験したことを元に、毎回フィクションで構成されます。ギャグ漫画なので、時にはちょっとやりすぎ!? と感じるかもしれませんが、関羽たちを見ていると、人それぞれに想像をふくらませ、もっと自由に美術館を楽しんでもらえたらと思います。まるで作家が自由に作品をつくるように、お客様も自由に美術館を楽しめるストーリーを目指しています。」(美術館ウェブサイトより)
キャラクターは実は、カレー沢薫氏の実在のギャグ漫画『クレムリン』(『モーニング』『モーニング・ツー』で連載)のものであり、『ニァイズ』は『クレムリン』とのコラボとなっているわけです。
今回全号を一気に読む機会がありまして。個性ある学芸員やスタッフが毎号出てきて仕事を紹介しつつ猫たちとのオモロイやりとりで進むストーリーが笑えます。オモロイのですが、カレー沢氏の実際の取材に基づいているのでただオモロイだけではなく、美術館や学芸員の様子がよく分かります。館長・福原義春氏もしっかりネタになっています。結構リアルなネタも。おもしろくてためになりました。

昨年末には「関羽がやってくる ニャア! ニャア! ニャア!」というイベントも開催。友の会入会キャンペーンや館内ウォークラリー、カレー沢氏サイン会などの内容があり、「普及係」としての役割をしっかり果たしていました。
もちろん、美術館に普及系学芸員がいてこれらの企画が実現していると思うのですが、あえて猫たちを表舞台に立つ「普及係」と設定することで、来館者に対して美術館内におけるリアルな存在感を醸し出しているところが面白いなと思いました。
美術館や自治体等にキャラクター的なものがいる例はよくありますが、写真美術館の場合は、よくあるただのゆるキャラではなく、普及係としての役割をしっかり与えられ、現に1年半「雇用」され続けているのですから、大したモンです。全国自治体のゆるキャラも、このくらい本気で「仕事」をやってほしいものですね…。

…と書いてきましたが、実は私、この広報誌の存在は知っていても、手に取ってよく見ずに「なんか美術館にユル漫画が置いてあるなぁ」くらいにしか認識していませんでした。勿体ないですね。『ニァイズ』の存在と(漫画内容だけではない)面白さを知らないと、上記イベントも意義が伝わりにくいので、そのあたりが難点でしょうか。いやーでも美術館の普及事業にも色々あって面白いなぁ。

では、長くなってきたのでこの辺で。
お昼は鯖フレークのおにぎりやな。能登ッ子(竹)でした。

リンク:東京都写真美術館ニュース別冊「ニァイズ」

(竹)

高崎市新文化ホール建設の顛末

高崎市の新文化ホール建設の経過をまとめると、次のとおり。

1990年4月   高崎市第3次総合計画
2008年1月   シンポジウム「文化ホールとは何か」
2008年4月   高崎市第5次総合計画「芸術・コンサートホール整備検討事業」

本市独自の文化を継承・発展させるとともに、市民が集い楽しみ、新しい都市文化の創造に参加できる施設として、多様な芸術・文化活動に対応できる機能を備えた芸術・コンサートホールの整備を推進します。


2008年12月 『第15回市民の声 アンケート調査結果報告』

どのような芸術文化ホールが高崎市にとって望ましいと思いますか
● 「多目的ホール」79.4%、「音楽専用ホール」4.8%


2009年2月~3月「芸術・文化ホールを考える公開講座」
2009年6月~7月「芸術・文化ホールを考える公開講座」
2010年「芸術・コンサートホール建設検討プロジェクト報告書」(抜粋)

芸術・コンサートホールの基本的な方向
①市民の主体的な芸術・文化活動の支援、また質の高い芸術文化を提供する場とするとともに、高崎独自の文化を継承し発展させ、さらには新しい文化を創造・発信する場として整備 
②「音楽のある街たかさき」のコンセプトに十分配慮し、総合芸術文化の創造を目指す 
③群馬音楽センターの改築では拠点施設の空白期間が生じ、市民の文化活動等への影響が大きいため、新たな場所での整備を行う 
④群馬音楽センターの在り方の議論とは切り離して検討する
ホールの機能と規模
多目的ホールとして整備 群馬交響楽団を生み育てた高崎市の歴史等を考慮し、優れたクラシック音楽等の演奏にも対応できるホールとなるよう配慮する 1,800~2,000席の規模
建設場所(公有地の活用を検討。候補地は面積順に次の5か所)
競馬場跡地(岩押町)高崎操車場跡地(下之城町)城東土地区画整理事業内保留地(上大類町)もてなし広場(高松町)栄町駐車場(栄町)
想定される建設費用と建設時期
100~150億円程度(財源は合併特例債などを活用)平成27年度中の完成を目指す(合併特例債の利用期限のため)




2011年7月25~28日 音楽センター開館50周年シンポジウム(群馬音楽センターを愛する会主催)
富岡賢治市長「音楽センターを壊す気は全くありません」「市民の心の文化財」
http://www.city.takasaki.gunma.jp/kou-t/23-8-15/documents/23815-6.pdf
2011年10月30日 都市集客施設シンポジウム「高崎に新しい音楽ホールを~新たな響きの空間を求めて」

(ま)

2012年6月27日水曜日

前橋市の美術館構想頓挫?

長野県大町市の視察から帰ってきました。

そのときに耳にした話ですが、前橋市が計画していた美術館構想が市長の交代により頓挫したという話を聞きました。何か情報がありましたら、教えてください。
相当に計画は進んでいたはずで、たしか人も雇用していたように思います。
公立の美術館が頓挫した話は、鳥取県以来かと思います。



(M.K)







「オーケストラの街」から「多目的の街」?

群馬音楽センター
 すでに過去のブログで述べたように、群馬音楽センターは、歩兵十五連隊の兵舎を取り壊して1961年に造られた。高崎が軍都から音楽の街へと転換したことを象徴する存在だ。この群馬音楽センターは、群馬交響楽団の活動拠点として、半世紀にわたり多くの市民がクラッシックに触れる機会を提供してきた。

 しかし、現在、建物の老朽化が問題となっている。舞台設備や音響、観客の利便性といった面で問題があり、この問題の解決には建物自体を立て替える必要がある。そもそも老朽化が問題視される背景には、入場者数の減少がある。1980年代には年間30万人近い入場者数があったが、現在は20万人程度まで減少してきている。ポピュラーやミュージカルに代表される人気があるアーティスト・団体の公演等は、群馬音楽センターの利用が敬遠されることが多い。

 そこで高崎市は1990年の第3次総合計画以降、市民の自発的な創造的活動の場として、文化ホールの整備の方針を打ち出している。ここで問題となったのが、現在の群馬音楽センターのあり方である。市民から市長へ宛てた投書に見られるように、建物自体の歴史的・建築学的価値や市民自身の寄附で建設費の一部が捻出されてきた経緯などから、建物の存続を求める声が強い。

 このことから、群馬音楽センターの老朽化問題と新文化ホール建設とは、別々に切り離して検討することとなった。この方針は松浦幸雄前市長時代に打ち出され、2011年に就任した富岡賢治現市長にも引き継がれている。2011年の音楽センター開館50周年シンポジウムで富岡市長は、「音楽センターを壊す気は全くありません」「市民の心の文化財」と述べた。

 そこで、2008年に当時の松浦前市長は、単独で文化ホールを建設するのだはなく、「都市集客」という視点からコンベンション施設と一体化させた案を提示した。この案についても富岡現市長は踏襲し、高崎駅東口に建設する計画を打ち出した。

 さらに現在は、高崎駅東口から1kmほど離れた場所にある高崎競馬場跡地に、群馬県がコンベンション施設を計画しており、ここへ高崎市の新文化ホールを設置する方向で議論が進んでいる。



では、市民の反応はどうか。
2008年の『第15回 市民の声 アンケート調査結果報告』では、「どのような芸術文化ホールが高崎市にとって望ましいと思いますか」という問いに「多目的ホール」79.4%、「音楽専用ホール」4.8%との回答が寄せられている。これを受けて高崎市は、2010年『芸術・コンサートホール建設検討プロジェクト報告書』では、「多目的ホールとして整備」する方針を掲げた。

 つまり、市民感覚として、群馬音楽センターの価値は認めるが、新たにホールを建設するのであれば、多目的に利用できる施設が必要であるということだ。

 しかし、あえて述べるならば、果たして「多目的」ホールが本当に高崎に必要なのだろうか。文化政策とは、理解しにくいものを理解しようと皆で努力しようとする雰囲気を創り出したり、市民が完全に理解できなくとも、その都市でしか生み出し得ない創造性があることに誇りを持てたりすることに意義があるのだと筆者は考える。

 群馬交響楽団が醸し出してきた「オーケストラの街」のイメージにしても、当初から高崎市民全員が理解し、支援してきた訳ではないはずだ。群響による活動の積み重ねの中で、高崎市民がクラッシックに理解を深め、それを誇りに思う土壌が行政や市民の間に形成されてきた。

 半世紀前に比べると、人々の価値観が多様化し、それに合わせたホールのあり方を検討することも重要だろう。しかし、多目的ホールと称して、誰かによって価値が定められたものを披露する場が、高崎という都市のイメージを形成し、結果として「集客」に結びつくのかは、高崎市民によってもう少し検討する余地があるのではないだろうか。

(ま)

2012年6月25日月曜日

東京都現代美術館 見学

6月21日 朝9:00



普段は本郷三丁目の駅で降りるところを眠たい顔で素通り。

大江戸線は私を乗せて清澄白河へ。



開園時間前の清澄庭園と下町情緒の残る商店街を颯爽と抜ける。

アサリのおいしい深川丼が食べれる食堂はまだ開いてない。



大きな通りを右手に曲がると見えてくるのがいかにも現代的な建築の東京都現代美術館。

集合時間が近づくも誰もいないのでリキテンシュタインの女の子の顔で待機。



9:45 小林先生と受講する学生たちが集まり始めたので一緒に開館まで待機。出欠確認と注意事項の説明など。



10:00 開館をスタッフさんに笑顔で告げられ、ぞろぞろと入場。地下2Fの講堂へ。



今回我々の見学をお世話してくださるのが、東京都現代美術館主任学芸員のSさん。

ご挨拶と簡単な説明をいただき、さっそく見学へ。ぞろぞろ。



まずは講堂を出たすぐの廊下で建物についての説明を頂く。

この建物を設計したのは柳澤孝彦さん。なんと先週見学に行った新国立劇場の設計も手がけられているそうだ。ほほー。

吹き抜けを広く取り地下でも明るい設計になっていること、地下は教育のセクションになっていることを伺う。ふむふむ。



階段を上り、広くて長いエントランスホールへ。

今お話を聞いていた講堂の上の部分はオープンスペースになっており、大型インスタレーション作品を定期的に入れ替えて並んでいるそう。中でも一番奥の小屋はアーティストの制作や講演に使われるスペースにもなっているとか。

続いて開催中の写真家の展覧会について。まだ若いドイツの写真家だそう。世界規模での若手芸術家育成が美術館の主な活動のひとつであるそうです。

図書室では全国の美術館における戦前からの図録や美術雑誌の貴重なコレクションをしているそう。ほほう。

屋外には開館当初の展覧会から残る作品がちらほら。



そしていよいよ地下の裏口から美術館の「舞台裏」へ。

美術館の職員の方々がお仕事をするエリアにお邪魔させていただけるなんてなんとありがたい。わくわく。

案内された細い廊下の先は展覧会用の機材搬入口兼倉庫のような空間。

展覧会でよく見る白いステージや謎の大きな器材の山の中で作業員の方々が絶賛作業中。

次回の展覧会の準備をしているそう。

担当学芸員のMさんとたまたま遭遇するなど、学芸員の日常や美術館の今を目撃している感じ。

めったにできない貴重な体験をさせていただいております。



常設コレクション用巨大エレベーターに乗り、3F美術品倉庫へ。

運送会社の美術品専門業者ステッカーが貼られた大きな木箱が積み重ねられておりわくわく。

Sさんの誘導に従い、靴を脱いでスリッパで倉庫内へ。

何重もの厳重な鍵が開かれたその先には、超がつくほど豪華な作品たちがずらり!!

それほど広くない倉庫にもかかわらず、現代美術館が誇るものすごいコレクションが大切に保存され、大いに活用されています。

いやーこれはすごい!!



講堂に戻り、Sさんのお話を聞く。

鈴木都政の時代に計画された美術館であること。

美術館と東京都との関係、教育のあり方に様々に関わっていること。

質疑応答では、海外との関係、アートマーケットとの関係、学芸員の仕事等について聞くことができました。

 

美術館の収蔵庫や裏側に入ることができるというめったにできないことができましたし、また学芸員さんをはじめ現代美術館の日常を垣間見ることができた貴重な機会でした。

「美術館のリアル」体験記、でしたね。



Sさん、ありがとうございました



おっと、雨が降ってきたから大江戸線の駅へ急ごう。





  志

国際文化経済学会大会の感想


6月21日~24日に京都で開催された国際文化経済学会大会に行ってきました。


プログラムを見ると関心の所在が違う気がして登録を少しためらったのですが、結果的には参加してよかった。研究者の国際的な交流の場を見られたのはよい経験だったし、研究手法やテーマは自分と異なっても多くの発表に刺激を受けました。

ひとつだけ感想を挙げるなら、やはり学会には発表する立場で参加したいということ。文化政策関係の分科会を中心に聞きましたが、気になる英語の問題も事前準備でクリアできそうだし、ごく狭い領域で多くの研究者がデータを競い合っているような分野とは違って、さまざまな問題設定やアプローチが認められているという印象を持ちました。

論文集を読むのとは違い、休憩時間の会話などを通じて研究動機を聞けたりすることも面白かった。分野違いだと思われた人の問題意識に意外にとても共感できることは新鮮でした。

他者の目に出会って研究が深まることを思った研究大会。当面は国内の学会ですが、これからの発表の機会を逃さないようにします(ひっそりと宣言)。

(ykn)

2012年6月24日日曜日

先生も人間である。

今回は、東京都の図工専科教員(図工を専門に教える先生)たちによる、東京都図画工作研究会のウェブサイト「とずけんどっとこむ」をタネ(ネタ?)にして喋ってみます。

東京都は、図工専科教員がいる数少ない自治体です。実は私の地元も「図工の先生」がいたのですが、他の地域は担任の先生が図工を教えるのだと聞きました(それって相当大変なことやよなぁ…)。
とにかく、「とずけんどっとこむ」は、先生方が集まって研究会をしたりしているその研究会の情報共有・公開サイトということです。
教科ごとに研究会が存在するのは当然なのでこのようなウェブサイトの存在自体は別段変わったことではないのですが、私は、先生方のblogが面白いなぁと思っていつも見ています。
研究会の様子などが見られて新鮮なのもありますし、何より図工の先生が普段何を考えているのかということの一端を垣間見られて面白いと思っています。
素材の面白さに感じ入ってみたり、子どもたちがいたずらをしていった図工室の片隅を記録してblog掲載してみたり。過去に児童・生徒として接していた「図工の先生」というイメージとは違う先生像が浮かび上がってくるようです。当たり前なことで変な言い方ですが、「先生も人間なのだなぁ」と…。

考えてみれば、「農家」「漁師」「会社員」などと同じように、「先生」もまちに存在する諸職業のひとつなのですよね。つまり、まちにいる人々は皆何かの専門家ということになります。自分がめざす「学芸員」も、そのひとつとして、自分はまちの諸専門家のひとりになりたいなぁと思う次第です。
そして、その諸専門家たちは互いに使う言語が結構に違うのが常なので、協働が必要なときはお互いに翻訳をしながら良い仕事を求めていくことが必要なのだろうなと思います。今自分は、来年以降関わりが深くなるであろう「図工の先生」と色々と喋ってみたいと思っているところです。

以上、日曜の徒然でした。

リンク:とずけんどっとこむ

(竹)

2012年6月23日土曜日

大町市合併の流れについて<2002年>

2006年1月1日、旧大町市に旧美麻村、旧八坂村が編入し、現大町市となりました。
私自身、地元の自治体と隣町の合併を経験したものですから、大町市の合併について興味がありました。

信州市町村合併http://www.shinmai.co.jp/gappei/
という、信濃毎日新聞のバックナンバーで市町村合併に関する記事まとめのサイトを
発見しました。
その記事をもとに、大町市合併の流れを1年ごとに簡単にまとめていきたいと思います。

2002年の時点では、大北地域と呼ばれる7市町村(旧大町市、旧美麻村、旧八坂村、池田町、松川村、白馬村、小谷村)での合併が検討されていました。2002年内の各市町の動きを見ると、やはり美麻、八坂は前向きな姿勢を見せていますが、他の自治体は大町、あるいは大北地域での合併に消極的みたいですね。

○4月5日(※以下、日付は新聞掲載日)美麻村:大北地域初、住民を交えた合併検討会
      の足を決定。
○4月25日 大町市:二十四日、「市町村合併に関する研究会」の初会合を開く。
○5月11日 美麻村:九日、村民から意見を聞く市町村合併検討委員会の初会合を開く。
○5月30日 池田町:市町村合併等研究特別委員会は二十九日、町内全戸にパンフ
          レットの配布を開始。
○6月22日 松川村:二十一日、市町村合併等研究特別委員会設置を決定。
○9月5日    大町市:四日までに、市町村合併に関する研究委員会を設置。
○9月11日 大町市:大町市の腰原愛正市長は十日、市会一般質問で大北地域の市町村合      併について「まず合併しやすい市町村が一緒になり、何年か後に大きく合併
       していく『二段階方式』もあり得る」との見解発表。
○9月14日 大町市:十二日、市町村合併懇談会開催。
○9月28日 大町市:当初予定していた十月の市民約七百人への意識調査に加え、各自治
      会でも説明会を開いた後、来年一月に再び市民への意識調査を行う方針に。
○10月19日 池田町:公募の町民らをメンバーに設置した市町村合併研究委員会が十八
       日、初会合 
○10月24日 大町市:腰原市長は北安曇郡内六町村の首長に、年度内に設置する見通しの       任意合併協議会への参加結論を要請。1月末をめどに。
○10月26日 松川村:アンケート結果公表。必要36%、不必要39%。「必要」「どちら
       かというと必要」「やむを得ない」とした人が望む合併の組み合わせは、      「南安曇郡内の特定の町村と」が65%。「大北の特定の市町村と」が  
                     17%、「大北の七市町村全部で」が11%。
○10月29日 白馬村、小谷村、美麻村:北安曇郡北部の白馬、小谷、美麻三村議会は二十       八日、「議会三村合併研究会」の初会合。非公開で。
○11月2日 松川村:区長やPTA代表、公募の村民ら委員五十人で設置した市町村合併
      研究会、初会合。
○11月8日 白馬村:七日、市町村合併についての講演会を開催。同村や隣の美麻村の村
      職員、村議ら約百人が参加。
11月23日 池田町:町民意識調査の結果を報告。賛成50.1%、反対25.3%。望ましい
       合併の枠組みは、大北地域南部の同町と松川村、豊科町や穂高町などでつ       くる穂高広域施設組合が53・1%と過半数を占めた。以下は、松川村1       2・4%、大町市を中心にする北アルプス広域連合は11・1%。
○11月27日 大町市:住民意識調査結果報告。「合併協議を進める」56.9%、「必要
       なし」14.3%。実施するとしてきた合併の枠組みについて尋ねる二度       目の意識調査について「周辺自治体の意向がまだ分からず、枠組みを市民       に聞くのは難しい」とし、当面は実施しない意向を示した。
○12月11日 小谷村:意識調査結果報告。「必要」「どちらかというと必要」「やむを得       ない」が計50%。「必要ない」「どちらかというと必要ない」28%。       望ましい枠組みは、隣の白馬村とが36%で最多。大北地域全域が2         6%、白馬・美麻両村16%。
○12月13日 白馬村:福島信行村長は十二日の村議会一般質問で、市町村合併について、
       「来年二月ころに住民アンケートを行い、その結果を踏まえて判断した
       い」と述べる。
○12月14日 美麻村:住民意識調査結果公表。「必要」「どちらかといえば必要」計4 
       5%、「必要ない」「どちらかといえば必要ない」30・2%。村民が望       む枠組みは「大北地域全体」が53・7%。大北地域全体以外でも、大町
       市との組み合わせを望む回答が目立ち、八割は大町市との連携を期待する       との内容。
12月17日 松川村:市町村合併研究会は、茅野徳則村長に提言書を手渡した。村の直面
       する合併問題に対する基本的考え方をまとめるも、合併の是非については       具体的な方向を示さず。
○12月17日 池田町:山崎袈裟盛町長は十二月町会一般質問で、合併問題について、町の
       方向性は明言せず。
12月18日  八坂村:大日向一繁村長は村議会一般質問答弁で、大北地域全体で合併論       議を進めることに前向きな姿勢を表明。児童も議会傍聴。
○12月20日 美麻村:吉沢義夫村長は村会一般質問で、市町村合併問題について「合併の
       必要性は大きい」と答弁。
○12月21日 八坂村、美麻村:両村長、任意合併協議会に参加する方針を議会に説明、両       議会とも了承。


大町市は6町村に対し1月末までに任意合併協議会への参加方針表明を求めるも、12月末時点で方針を固めているのは美麻、八坂のみ。

どーなる、合併!?

次回、【2003年〜それぞれの道〜】乞うご期待!!


(sweetifsh)



地域情報へのアクセス-発掘調査の成果から考える

 “発掘調査の成果”というと、多くの人々はどのようものを連想するだろうか。考古学研究や生涯学習などの教育行政との関わりを想像するかもしれない。しかし、実際には、発掘調査の成果は、このような特定の分野に限定されるものではなく、地域社会全体の今後を考える上で多くの示唆を私たちに与えてくれる。

 仙台市若林区の沓形遺跡は、仙台市教育委員会が土地区画整理事業に伴って発掘調査を実施してきた。この遺跡の発掘調査で分かったことは、弥生時代の水田(約2000年前)に津波によって運ばれた大量の砂が堆積し、放棄された過程である。この発掘調査では、考古学的な視点だけでなく、地形学の視点が加わることで、水田の埋没過程が明らかとなっており、学際的研究としての特徴がある。

 実は、この遺跡の情報やその周辺の調査により、弥生時代の津波と2011年3月11日の津波は、同規模であったことが明らかになっている。2000年前の遺跡から読み取れる情報は、都市計画や防災といった点において、現在の私たちの暮らしを考える上で有効なのだ。

 ただし、誰がその情報へアクセスし、そこから問題への対処方法を誰が考えるのかという点も重要だ。遺跡の情報に限らず、ある情報を基にして、研究者や行政が築いた妥当性が、必ずしも社会的な妥当性と一致するとは限らない。互いの持っている見解をすり合わせて、はじめて現実的な問題の解決へとつながる。その前提条件となるのが、誰もが同一の情報へアクセスできるということだ。

 沓形遺跡では、遺跡の現場説明会が開催され、その様子の動画が公開されている。このことは、遺跡が持つ情報に誰もがアクセスできる点で有効だろう。自分で遺跡の現地説明会をやってても、ユーチューブに流すって発想は無かったなぁ。

(ま)

・仙台市ホームページ
http://www.city.sendai.jp/kyouiku/bunkazai/genchi-kutsu/index.html

沓形遺跡 第3次発掘現地説明会
http://www.youtube.com/watch?v=2zhIKXMdczM

・斎野裕彦(2012)「発掘調査で検出された仙台平野の津波痕跡」『考古学研究』58巻4号

2012年6月21日木曜日

劇場、音楽堂等の活性化に関する法律成立

劇場、音楽堂等の活性化に関する法律案」ですが、成立しました。
文化庁ホームページに法律の概要と条文が掲載されました。

http://www.bunka.go.jp/bunka_gyousei/hourei/ongaku_houritsu.html



(M.K)