2013年5月10日金曜日

WALK IN. DANCE OUT.


瀬戸内国際芸術祭夏会期と大原コンテンポラリーの会期、重ねて欲しかったと密かに思っているM.Oです。

さて、「5月7日、ストックホルムに面白い施設がオープンした」というニュースを見つけました。
その名も、ABBA THE MUSEUM。
1970年代半ばから1980年代初頭にかけて音楽シーンを席巻し、ポピュラーミュージックジャンルの確立に貢献したスウェーデン出身のグループ「ABBA」。
1983年に事実上の解散を迎えた後も度々リバイバルブームがおこり、ミュージカル「マンマ・ミーア!」がロングラン公演、日本でも近年劇団四季のミュージカルとして再解釈され上演されていました。(私は観ていません・・・)

当時の衣装や広報備品、その他様々なコレクションが展示されているのですが、 このミュージアムの売りは何と言っても、「ABBAの5人目のメンバーになりきれちゃう」こと。
ホログラムを用いて再現されたステージでバンドと一緒にあの伝説的な衣装を身にまといながら歌ったり、実際に使われた機材を持ち込み再現したポーラースタジオ(そこでABBAサウンドが生み出された)で歌ってみたりできるのですが、それらは入場券に記載されたIDナンバーを入力してウェブページからダウンロード出来るのです。
そんなミュージアムですので、トップページのキャッチフレーズが「WALK IN. DANCE OUT.」
ちなみに、より正確に「なりきれる」様に、ウェブサイトでは来館前に名曲の歌詞を確認してくる事をお勧めしています。(歌詞紹介とYou tubeリンクが貼ってあります)

他にも、メンバーのBennyのスタジオにおかれたピアノと連動して動くピアノがあったり(Bennyがピアノを弾くと、ミュージアムのピアノも独りでに音を奏でる)、館内には色々な工夫が成されています。

この入場券があれば、ミュージアム内に設置された以下の2つも楽しむ事が出来ます。
1)スウェーデン音楽の殿堂:音楽のプラットフォーム(ミーティング・プレイス)として、企画展やギグなどを行うイベントホール
2)スウェーデン・ポピュラーミュージックの歴史展示:1920年から現在までの音楽史の展開、並びに音楽産業を取り巻くテクノロジーの発展史など
音楽シーンを彩ったスウェーデンのミュージシャンとしては、ABBA以外にも、Roxette、The Knife、The Sounds、Max Martin、The Cardigans、First Aid Kit、Swedish House MafiaやRobynといった面々がいるそうです。音楽にはあまり明るくない私ですが、この中の幾つかは、思えば、名前を聞いた事があります。

「ポピュラーミュージックが社会において果たした役割は、単にエンターテインメントに留まらず、インスピレーションや変革の源泉として働いて来た」という考えから、スウェーデンのポストカード・ロッタリーであるPostkod Lotterietはこのプロジェクトに資金援助を行ったそうです。
この施設は、自国のポップカルチャーの文化遺産としての認知を高める装置として作られたという訳です。

入場料が23ユーロ程らしいですが、今年は250,000人の集客を見込んでいるとのこと。
オープニングにはメンバーや元メンバーが駆けつけ、ファンにとってはたまらない内容だったとか。
早速ダウンロードシステムでエラー発生中の様ですが、今後どうなっていくのか若干気になります。
(M.O)

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