今年の合宿先がどこになるのかは明日になれば決まるものですが、今回のことをきっかけに韓国の文化政策などについて色々とご紹介しようと思った次第です。
まず、その一回目として最近韓国で話題の一つである、公共美術プロジェックト、その中でも「壁画事業」を中心とする疎外地域の環境改善の事業をご紹介いたします。
「町美術プロジェックト」:全国規模のプロジェックト。始まりは2009年から。
→代表的事例
1) ナクサン・イハ村(文化体育観光部主催):ソウルの最後の疎外地と評価されていたイハ村。昨年9月から芸術家が移住してきて、芸術人村へと変貌している。彼らの公房や壁画、作品などにより、注目された。今は「ソウルの宝石を」言われている。
2) ホンゼドン・ゲミ村(企業主催):この村もソウルの中で遅れている村。2009年「グモ建設」という企業が「光、画いた交わる村」という壁画村プログラムを実施。これは遅れた地域を美しい壁画町に変えるボランティア活動である。5つの大学の美術専攻の学生128名が参加した。今は観光名所として注目を浴びている。
3) チョンジュ・スアンゴル(芸術団体主催):2007年から壁画が見え始める。1970年代の村のイメージを持っていたスアンゴルは韓国のドラマ撮影地としてよく使われていた村である。この村の空き家を展示室やレジデンスの形で利用し、壁画作業などは続いている。
4) トンヨン・ドンピラン村(市民団体主催): 日本植民地時代、日本の下層民が住むことにより作られた村。この村は撤去されるはずだったが、この何年かの間トンヨンの新しい名所になっている。それは2006年「青いトンヨン21」という市民団体が「疎外地でも手入れをすれば美しくなる」と公募展を開くことにより、新しく生まれ変わった。現在50余世帯が住んでいる村に、週末になれば200~300人の観光客が集まる。
これ以外にも言わば疎外地と言われている地域を、こういった公共美術プロジェックトを通じて、地域を活性化させていく過程にあります。
これらのプロジェックトに対し様々な評価が少しずつ出ている感じですが、本人が大事に思っていることは、疎外地をめぐった経済的な活性化とかよりは、疎外地に住んでいる人々に元気づけをしたことだと思います。誰もから疎外されたところに、韓国全国から(大きくは海外旅行者からも)注目を浴び、そこに住んでいる人々は自分の町を誇りに思うと思います。まるで死んでいく生命に新たな生命を付与したともいえますね。
この政策とはまた異なる、ソウルだけで行っている公共美術プロジェックトもあったので、最後につけます。
「ソウル市都市ギャラリー」:都市自体が作品になる創意都市、文化都市を夢見るソウル市の公共芸術政策のプロジェックト。始まりは2007年から。創意的な公共芸術作品を公共の場所に設置してソウルらしい味と徐事を作ることで、市民たちに文学的な享有と自慢を持たせ、国内外の観光客にソウルらしい体験を与えることがこのプロジェクトの主要目標である。
bangulより
0 件のコメント:
コメントを投稿