やや更新のタイミングを逃した感がありますが、先週末に行われた「サーカス・バザール」のお話です。お手伝いの中に、一人サーカスフリークの学生さんがおり、会期中いろいろと教えて頂きました。以下、その方からの受け売りです。
突然ですが、「サーカス芸人」と「大道芸人」の違いをご存じでしょうか。私は、フリーで活動しているのが「大道芸人」で、彼らが組織化された集団が「サーカス」だと考えていたのですが、実際はそう単純ではないようです。
サーカスでは、複数の演目を組み合わせて一つのプログラムを作るため、芸人一人あたりの持ち時間は十数分です。一方、大道芸では、すべて一人で演じ切らなくてはいけないので、サーカスの場合よりも長時間観客に見せるだけの芸が必要となります。従って、30分のプログラムを一人で作れる人が「大道芸人」と呼ばれ、その段階に到達していない人が「サーカス芸人」と呼ばれるのだそうです。
サーカスに属さない大道芸人さんたちは、基本的には特定のプロダクションや組合には属していないのだとか。ただし、東京都の「ヘブンアーティスト制度」のように、審査制で彼らの身分を保障し、文化振興に役立てようという動きもあります。この政策は、東京都の生活文化局の管轄下にあるものですが、それとは別に、「ヘブンアーティスト」で検索すると、東京都交通局のサイトが二番目に表示されます。日本でも古来、猿回しや竹馬といった移動芸を「道の芸」と呼んだそうですが、「大道芸」はその名の通り「道」を活躍の舞台とするだけに、「ハコ」の外で文化を発信していく可能性を秘めていると言えるのかもしれません。
(mio.o)
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