2012年11月26日月曜日

第64回舞踊学会「特集・宝塚―ピアノで踊る日本舞踊」

来る12月、東京大学・本郷キャンパスにおいて、舞踊学会の大会が開かれます。

 ◆第64回舞踊学会大会◆
 期日 2012年(平成24年)12月1日(土)・2日(日)
 場所 東京大学文学部(本郷キャンパス)

 ≪特集「宝塚―ピアノで踊る日本舞踊」≫
 第1日目 14:40-17:40 (文学部1番大教室) 総合司会 尼ケ崎彬(学習院女子大学)
 基調報告 「宝塚のおどり」古井戸秀夫(東京大学)
 基調講演 「宝塚と民俗芸能―『日本民俗舞踊シリーズ』をめぐって」渡辺裕(東京大学)
 植田紳爾先生に聞く「宝塚の「うた」と「おどり」と「しばい」」
  お話 植田紳爾(宝塚歌劇団顧問)
  特別ゲスト 四世花柳壽輔(花柳流家元) 聞き手 古井戸秀夫

 第2日目 15:00-16:40 (文学部215教室) 総合司会 桑原和美(就実大学)
 ワークショップ「ピアノで踊る日本舞踊」
  監修:四世花柳壽輔(花柳流家元)
  指導:花柳せいら(花柳流研修部)・花柳達真(同)・花柳大日翠(同)
 ラウンドテーブル
  ゲスト:花柳せいら(花柳流研修部)・花柳達真(同)・花柳大日翠(同)
  司会 村田芳子(筑波大学)・古井戸秀夫(東京大学)

 (舞踊学会HPより抜粋/詳細はこちらhttp://www.danceresearch.ac/taikai/taikai.htm

確かに、タカラジェンヌは大きな羽根を背負って舞い踊っているイメージがあるけれど、それと舞踊学とどんな関係が?と思われる向きもあるかもしれません。(宝塚素人の私も、実は最初はそう思っていました…)しかし、宝塚少女歌劇団を創設した小林一三の著作や、初期の作品の資料を見ていると、宝塚は、日本にもともとあった唄い物や日本舞踊と、海外から新しく入ってきた音楽やダンスとを折衷し、新たな独自の「うた」と「おどり」と「しばい」を作り上げようとしてきたのだな、ということが分かってきます。何か新しいものを生み出そうとするときに、「折衷」というのはとても有効な手段ですね。2日目のワークショップも、そうした「折衷」の試みの一つで、学校体育のダンスの先生がプロの日本舞踊家に日本舞踊の動きを教わるという、大変興味深い共同作業を目撃できることになっています。舞踊や宝塚に直接の関心がなくとも、「文化のつくりかた」を考える上で示唆的な機会になるのではないかしらと思いました。

(mio.o)

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