こんにちは、M.Oです。
現在、フランスにて調査研究を「ゆるゆる」と行っています。
ようやくネット環境が整い、一安心です。が、既に課題がたまっており冷や汗です。
さて、既に到着から一週間程経とうとしていますが、これまでに私が何をしていたかという事も含めちょっとした情報発信をしたいと思います。
前半は、パリには目もくれずポワティエという地方都市に観光、ではなく、そこで開催された「Reconnaisance et consécration artistiques(訳し難いのですが、芸術の評価と認知あるいはその価値の確立といった所でしょうか)」という国際シンポジウムに参加してきました。
このポワティエという場所、中世の建物を街全体で保存する試みを行っているため、とても雰囲気があって素敵な町です。是非ググって見て下さい。
ただ、ホテルの人に「この町の有名な料理は何ですか?」と聞いたら、「特に無い」と言われました。なんだか悲しい。
確かに、どこのお店を見てみても目新しいものは無かったと思います。
お土産としてはなにか名産物があったそうですが。
シンポジウムを主催した社会学のラボがあるポワティエ大学は、町の中心部からバスで10分弱行った郊外に、広大なキャンパスを構えています。
本当に隔絶された所にあるので、心置きなく勉強出来ます(多分)。
今回のシンポジウムをボランティアでお手伝いしている学生に「どうしてこの大学にしたの?」と聞いたら、「地元だから」「なんとなく入ってみたけど、結局ここに自分の指導教官(あるいはラボ)を見つけたから」という答えが帰ってきました。
総じてパリのぎすぎすせかせか(?)した感じよりまったりした感じがしました。
さて、シンポジウムについてですが、日本ではこうしたタイトルでシンポジウムが開かれる事自体稀なのではないか(もしくは無い?)と思いますが、こちらは三日間、講演とセッションが朝から晩までみっちりのスケジューリングでした。
とは言え、フランスらしくお昼は長いです。ワイン飲みます。
発表者数はのべ80名程度でしょうか。
7割程がフランコフォン、残りがイングリッシュスピーカーで、アジア人の参加者は聴講者含め私一人でした。
それにしても、アメリカ人の先生は本当に皆立って話すんですね!
セッションは仏語での口頭発表の場合パワポは英語、英語での口頭発表の場合はパワポが仏語でした。
私は語学がまだまだなので、二つの外国語を同時に頭の中に入れるのは、時差ぼけの残る身体にはかなりきつい作業でした。
教訓:着いてすぐシンポジウムには行かない事!ゆとりをもったスケジューリング!
内容は、ファインアートから出版、ラップ、はたまたグルーピーなどなど、アーツ(文化)に関わる事を幅広く扱っていました。
具体的なそれぞれの内容については、長くなってしまいますし、私の理解が正しくない場合もあるので控えますが、全体を通じて、文化社会学においてブルデューが圧倒的なプレゼンスを保っている事を確認すると同時に、統計を用いた理論構築によって幾つかの事象が説明される様は勉強になりました。
最近モダンアートからコンテンポラリーアートに展開して来たというスペイン人の女性研究者が「この分野はまだ発展途上だから、皆で協力して知を集積しよう」と言っていました。こうしたシンポジウムを通じて、様々な情報や知識を共有し交換しあって行く事の重要性を感じました。
(M.O)
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