写真月間をご存知ですか?
世界屈指の写真のアートフェアParis Photoが開催される11月中旬、パリは写真一色です。
最終的には「正直当分写真はいいかな」という位お腹いっぱいになれます。
その内容はParis PhotoとそのOFF(サテライト)のアートフェアに留まらず、各ギャラリーが積極的に写真展を行う他、様々な美術館(写真美術館だけでなく、普段はクラシカルな作品を扱っている所など)や文化施設・市の施設が、写真のコレクションを展示します。
・Paris Photoについて
http://www.parisphoto.com/home.html?v=public
出展ギャラリーのレベル低下による顧客離れを考慮し、近年その審査基準が厳しくなり、それに応じて評価も再浮上中というParis Photo。
そこに名を連ねる事は一流ギャラリーの証であると同時に、出展には多大な出費を伴います。(昔からの常連は付き合いが長いため出展費に関する特別待遇がある様ですが、ここではそういったギャラリーは除きます)
赤を出さないためには大御所写真家あるいはビンテージの作品でなければならなくなってしまう事、またそれら評価の定まっている写真をParis Photoのお客さんが求めている事から、全体として手堅くまとまる傾向があります。
Giorgio Armani とJ.P. Morganが公式パートナーだった今回は、出展者いわく、「J.P.で招待されて見に来たアメリカ人のお客さんが多く、新規顧客の開拓にはあまり繋がらなかった」との事でした。
私は初日の夜に見に行きましたが、まず広いし、混んでいるので見るのに疲れます。
複数のギャラリーで同じ作家の作品が様々な価格帯で売られているため、いきなり来て決めるには少し買いづらく、売れている物に関してはそれぞれのギャラリーのお客さんが買っているのかなというのも印象でした。
とは言え、ギャラリーのブースだけでなく「最近作品購入した施設のコレクション」や「基金や企業のコレクション」、「出版社のブース」や「フューチャーされた作家のブース」もあり、私の様に購入しなくても(正しくは「できなくても」)勿論楽しむ事が出来ます。
また「プラットフォーム」では著名な作家やディレクター・批評家らがトークセッションを行うなどのイベントも毎日行われていました。ただ、入場料がかかる(1回の入場につき正規28ユーロ、学生14ユーロ)ので、全部のセッションを聞いた人は少ないのではないかと思います。
個人的には、私の好きな作家の作品を展示していたブースだけでなく、米軍の航空写真を集めてきたギャラリーや、荒木先生の作品を中心に緊縛をこれでもか!と見せている所など印象に残りました。
日本人(森山大道、荒木経惟、東松照明等)の評価がアジアの写真家の中では群を抜いて高いなというのは改めて思いました。あっちもこっちもといった具合に、かなりの数のギャラリーで展示されていました。
長くなりましたので、続きます。(M.O)
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