2014年9月24日水曜日

ダンケっていうと、ビッテって言う。

疾風怒濤のドイツ遠征から帰ってきてやっとUPします、Pugrinです。

ベルリン→ゲルリッツ→エアランゲン→ニュルンベルク→ヒルデスハイム
と北方ドイツを小さく一周しましたが、身近な都市で例えるなら

新宿(都心)→町田(県境)→自由が丘(住みたい街)
→浅草(観光地)→川崎(郊外の都市)

といった感じ。

短期間でいろんな都市を巡って思ったことは
「人が集まったり、住みたいと思うようなところは、
日本のそういうところとどことなく似ている」ということです。

エアランゲンが自由が丘に似ていると思ったのは
背の低い戸建ての商店が並び、石畳の道や緑道や広場。

たくさんの人がぶらぶら横目で店を冷やかしながら歩いているところ。
「これを買うためにここに来た」とか、
「お店に入ったからには買わなくてはいけない」という雰囲気ではなく
歩いているだけでも十分楽しめる、そんな余地のあるところでしょうか。


個人的には、カッチョいいライブハウスがあるのが大ヒット!


元発電所を改装したというところがエレキテルな感じでシビれますね。
稲妻ロゴマークはもともとあるというから適材適所。

ライブハウスがあるということは、つまりバンドとか音楽をやって良いってことで、
ということはそういう格好とか生き方をしているひとも居て良いってことで、
それが品行方正で無菌な田舎の新興住宅街的イメージとは一線を画しているのではないでしょうか。
しかもその目の前にあるのは住民による街角図書ケース。
エアランゲンのロッカーは本番前でも紙の古い本をちゃんと読むんだぜ!ってなとこかしら。

市街地では刺青ピアスだらけのおニーちゃんおネーちゃんが
白髪のおじいちゃんに交じってデッカいパフェに舌鼓を打ってたのを目撃したりもしたし、
派手な洋服ばかりのパンクショップも発見したので
ここは人間の多様性を認める町と認定(私の基準で)。

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さて、話題は本懐たる国際文化政策学会での学びについてに変わりますが、
とっても心に響いた発表があったので共有いたします。

”Once Upon an Arts Policy”
コロラド州大学のConstance DeVereaux教授の発表です。
主な主張は
「もし『物語』が世界を理解し世界とかかわろうとするにあたり重要な方法なのであれば、
文化政策への記述的・物語的な分析アプローチだって、優れた洞察の源となる」です。

だいたいこれと同じ見方でもって小説に描かれた世界の文化のあり方を
現実世界に照らし合わせて4つに分類したのがワーウィック大学のJeremy Ahearne教授の
”CULTURAL POLICY THROUGH THE PRISM OF FICTION (MICHEL HOUELLEBECQ)”
でした。

自分の研究テーマをほかの人に話すとき、
「ウルトラマン」だけが目立ってしまって、
なんだか怪獣博士みたいでいつももやもやしていたのですが、
こうした研究がいくつも存在していることを知り、
自分のやりたい研究の方向性が見えたような気がしました!

むしろ修士論文ではそこまで書ききれないことの塊だと思うので、
今後はきちんと英語論文を紐解きつつそちらにシフトしていけたらな・・・と
今は遠いような近いような野望にわくわくしています。


そしてゼミ代表の皆さんの日本を飛び出ての発表には胸を打たれました!
「日本一民主的な」という表現、グッときました。
お疲れ様でした!

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いずれにせよ痛感したのは、語学力の無さ。
ドイツ語どころか英語もたどたどしく、一番使ったのは「トイレどこですか?」だった私は
落ち着き次第語学にもっともっと力をいれたい次第です。

ただ、一生使わないだろうと思っていた第二外国語のドイツ語を2週間浴びせられ、
ちょっとは辞書なしでも意味がわかったり、
ダンケって言ってビッテって返してもらったりしたのは感動でした。
心を入れ替えて勉強して、きっとまたドイツ行きます!(今度はゆっくりスケジュールで・・・)


[おまけ]
ついに秘境アマゾンの文化政策研究に進出した小林ゼミ。

嘘。エアランゲンの植物園での一コマです。
でも生まれて初めてドイツまで行ったからには
そのくらいもしかして実現しかねない・・・なんてね。

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