副指導先生によると、今はもう引きこもって、ひたすら論文を書く時期じゃないかと。
引きこもるのもいいですが、やっぱり、ちょこっと息抜きとして、外の刺激を受けたいし、小林ゼミに出ていると、なんとなく自分はまだ生きているよということを周囲に伝えたいです。
と、先週末、増上寺に第二回「天祭一〇八」を見学してきました。
増上寺というところは、お江が眠る江戸の大寺院、と時代マンガの「へうげもの」の物語が展開する場所として、人気を博しています。敷地内で、緑のあいだ、東京タワーの姿もちらっと見えます。
こういう歴史感があふれる場所で、現代アートの「展覧会」が開催されました。
前回は2013年の秋で、今回の4月18(金)・19(土)・20(日)の三日間は第二回目です。
展覧会というより、主催者だちがこのイベントを「市民が新しい時代のものづくりと出会う『祭』であり『市』」として位置づけしています。たしかに、日本にきたら、なかなかこういう工芸品などと出会える、またもの交換ができる「市場」感覚のところが少ないなと気がします。オーストラリアとデンマークのまちを歩いたとき、何回もばったりと自家製食品や手作り飾り物などを売っているマーケットと会って、いつもなんらかのオブジェクトに惹かれていました。京都の平安神宮前の平安楽市と横浜赤レンガ倉庫のマーケットは似たような感じがしますが、オーストラリアとヨーローッパと比べて、「マーケット」はまだ日本でそんなに日常的な存在ではないかと気がします。
増上寺・三解脱門 |
ナムちゃんでした。
その中身の人間、本当は知り合いでした。講談社の編集者さんです。以前、インターン生として東京都写真美術館で働いたことがあって、写美が出している「ニァイズ」という猫のマンガ雑誌(またギャグマンガで、「クレムリン」というマンガの出張版です)にとても興味をもっていて、普及係の職員さんから紹介していただいた出版社の方です。そのご縁はまた今度の記事で、詳しくお話したいと思います。
ナムちゃん |
ナムちゃんの肖像権も気にしていて、結局後ろ姿の写真しか撮りませんでした。
今ちょっと悔しいです。
さっそく正殿の左側にある、「天祭一〇八」の会場、「光摂殿」に入りました。
「大広間」のなか、ずらりと、ブースのような感じで、作家さん一人一人の周りに「作品」が陳列していました。すごく現代アート感じの彫刻もあれば、かわいい動物系のアクセサリーや渋い器などもありました。作った方々と、真正面で会えて、会話ができるのもすごいです。ただ、「これどうやって作ったか」と友人からのたずねに、その方が「機密」だと微笑んで答えました。
値段は学生にとってけっこうするんですが、まだ手頃の範囲です。たとえば、とてもかわいらしい茶碗などは2,000~3,000円という価格です。
「大広間」をあとにして、「光摂殿」のなかの「中広間」「桐の間」「楓の間」「柏の間」「菊の間」、展示と作品販売のところもを回りました。畳の部屋で現代アート、本当に開催者が言った「ハイブリット・カルチャー」に当てはまります。
(ちょっと著作権について気にしているので、前回の開催レポート<http://www.tensai108.jp/2013/report.html>から、会場の雰囲気が伺えるかもしれません。もし今回の写真が見たい方がございましたら、ぜひゼミなどでお声をおかけください。)
「光摂殿」を出るまえに、もう一回天井を見たら、きれいな草花の絵で一枚一枚装飾されていることに気づきました。あとで調べてから、分かったんですが、その格天井には、「小倉遊亀画伯、上村松篁画伯をはじめとする、現代を代表する日本画家120名の諸先生」によって描かれるていたそうです。
今度、もう一回この格天井をじっくりみるために、増上寺に行こうと思います。
光摂殿天井絵 |
とても味があって、気に入りました。
二天門 |
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