2014年4月30日水曜日

月の無い夜に鬼が怒る

「鬼怒無月」…暴走族の「夜露死苦(ヨ・ロ・シ・ク)」みたいな字面ですが、私が大好きなギタリストの名前で「きどなつき」さんと読みます。ご存知の方もいるでしょうか。名前に反して?ご本人は百済観音のような穏やかな面持ちの紳士ですが、「プログレッシヴ・ロックやジャズ、民俗音楽等をルーツに持ち、日々自己のギタースタイルを進化させ続ける異才ギタリスト」というプロフィール通り、公演スケジュールを見ると演目のジャンルの広さに驚かされます。いわゆる「スタジオ・ミュージシャン」と言えるのかもしれませんが、ありとあらゆるタイプのセッションに道場破りのように挑んでいくライブは、まさに「耳福」。私は音楽の素人なので、鬼怒さんのギターが凄い!!ギターの神が降臨!!というシンプルな事実だけ受けとめていつも帰ります。最前列で鬼怒さんの追っかけをしている男子たちだったらもっと豊かな評を書けるのでしょうが…。

下北沢Lete。パフォーマンスの最小空間に挑戦?!
鬼怒さんの公演を追っていくと有名人、無名人、外国人含め自分では開拓できないミュージシャン(すごーく変な詩人とかもいて意外の連続です)を知ることができますが、大小さまざまな施設やオーディエンスを見られるのも面白いです。最近では下北沢のleteという狭小カフェ(一坪庵みたいでひどくミニマルです)、くにたち市民芸術小ホールに行きました。くにたちはホールと体育館が併設されている施設で、ライブはホールでやるのかな?と思いきや地下にステージつきのスタジオがあって、70人ほどの市民の方々とギター・ケーナ・ピアノ編成の「アルカナ」のライブを楽しみました(高山村の参考になるかもです)。観客は高齢者の方が多かったですが、急にアコースティックサウンドからエレキギターでプログレッシブサウンドをギュイーンと爆音で展開してしまう鬼怒さんの変調にも乗っていける市民のみなさまの反応の高さに感動しました。まさに文化施設を楽しんでいる、という感触です。
 


くにたち市民芸術小ホール。体育館と併設です。
 

 
地下のステージつきスタジオ。練習もライブもできます。
追っかけの目下の希望は、甲府の「櫻座」での鬼怒さん公演です。気になる会場の「櫻座」は、明治時代にはかなりさかんに歌舞伎公演が行われていたような小屋だったそうで、一度閉鎖されたものを復活させようと旧ガラス工場に再現された芝居小屋だそうです(HP http://www.sakuraza.jp/index.htm)。駅前ドーナツ化現象に悩む甲府にそんな文化拠点があるとは興味津々です。是非見なければなりません。あとは、海外ツアーにも行ってみたいです。海外のプログレ音楽祭とかライブハウスとか、きっと愉快なことでしょう。

鬼怒さんも今年で御年50歳、ますますお元気ですばらしいギターサウンドを轟かせていただきたいものです。                           (Mube
 
 

 

 

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