2013年3月14日木曜日

大町市訪問感想(1) 若手職員発表会+市民フォーラム


3月12日から13日にかけて、小林ゼミで昨年度より関わらせて頂いている長野県大町市に伺いました。
初日は雲一つないすっきりとした晴天に恵まれ、地元の方でも「滅多に見れない」という程美しい山並みを見る事が出来ました。
すぐに市庁舎に移動し、今回の目的である、「大町市を魅力的で元気なまちにするプロジェクト 若手職員発表会+市民フォーラム」運営のお手伝いにあたりました。

「様々な人の思いを坩堝に入れてかき回し、そこから新しいものを得たい」という牛越市長の御挨拶の後、若手行政職員8グループによる発表(大町でなにができるかについて)が行われました。
それぞれの案に、どれだけの実現可能性がありまた効用が見込めるのかという部分は別にして、各班の方々がこの発表を準備する過程で大町にある様々な資源や市民活動の存在に気付き話し合う機会になったという事が分かり、それだけでも良い機会になったのではと思いました。

続いて、大町ラボラトリの方々の発表が行われました。
まず、ラボラトリの活動内容(まちづくりの達人を招いて講義をして頂き、またそれを受けて実践にうつしていく)や概要を発表頂き、その後SWOT分析を通じて分類された「大町の魅力とチャンスを生かし、弱みの解消を目指す」4つのプロジェクトが発表されました。
1)自然を生かした活動としてサバイバル防災キャンプ
2)シビックプライド醸成活動
3)若い世代の大町ファンを増やす「恋するおおまち♡」プロジェクト
4)既にある大町のブランドを活かす連携プロジェクト
ここから、市若手職員の方が今回行った様な勉強会や取組が市民レベルでは既に行われており、またその内容もより具体的でレベルが高いという事が明らかになりました。

そして、市民の文化を通じたまちづくりの実践報告と題し、4つの市民活動が紹介されました。
1)NPOぐるったネットワーク大町
2)麻倉プロジェクト
3)わちがい/塩の道博物館
4)原始感覚美術祭
ぐるったは、大町温泉郷で2007年に誕生、2010年NPO法人化し大町全域を活動エリアとして展開、大町の市民活動における「連携」をいち早く考えて来た団体と言え、活躍する人達の場作りを目指しているとの事でした。
麻倉プロジェクトは、廃倉の再活用を人・倉・まちの中でうまく根付かせるために、文化プロジェクトの経験豊富な小田さんを中心として計画的な順序を踏み現在に至っている大町に有益なケース事例と言えるでしょう。「今は縦糸をはった所なので、これから横糸でそれらをつなぎ、大町の文化を織りなしていきたい」というお言葉は印象的でした。
わちがいの発表では、自分のまちを愛し継続的な取組を行うことで、その思いが周りに伝播していく可能性を感じる事が出来ました。
最後に原始感覚美術祭の発表からは、地域の良さを再発見する過程におけるアートやアーティストの媒介としての力を感じました。今年度からは公募制になるとの事で、今後の展開が注目されます。

パネルディスカッションは、上記の市民団体の方々・行政職員3名に加え小林先生がモデレータとして参加されました。
「市民活動の充実ぶりを見てどう思ったか」「自分たちの発表を企画する中で、市民と行政の役割分担や行政職員として出来る事は考えたか」といった質問が先生から行政の職員の方々へ矢継ぎ早に飛び、パネルディスカッションというよりは、職員の方々はさながら公開尋問を受けているかのような様子でしたが、「行政の役割としての環境づくり」を意識する機会になったのではと思います。
時間が押していたことや登壇された皆さんがこうした場におそらく慣れていないであろうということもあり、パネリスト内の議論やフロアからの声をひろったりするところまでは発展しませんでした。
とは言え、初回としては全体を通じて熱気に満ちたフォーラムであったと言えます。

長くなりましたので、その後の懇親会並びに翌日の活動については別記したいと思います。
(M.O)

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