ここまで続いてきた須坂ブログ、最終ランナーです!!(やや出遅れましたが…)
これまでの記事、みなさんはどのようにご覧になったでしょうか。須坂のこと、私たちがどのように須坂に関わろうとしているかなど、うまく伝わっていると嬉しいです♪
最終ランナーとして私が報告したいのは、ブログの「~交流会編~」でも紹介されていた他の大学の皆さんの発表についてです。それぞれ素晴らしい絵や(建築の方は設計図だけでなく、「絵」も本当に上手に描かれるんですね!)パワーポイントを用いた発表だったので私が文字でお伝えできるのはわずかですが、そのつもりで読んでいただければと思います。発表の順番など、ブログのトップバッターR.Sさんの記事をご参照ください(今月20日の記事です)。
(以下では主に当日の発表順序に従って記します。残念ながら大雪の影響で欠席された文化学園大学・東京工科大学の皆さんの代理発表については省かせていただきます。)
★長野工業高等専門学校の皆さん★
――「蔵の町並み景観に配慮した店舗併用住宅の設計」
長野工業高等専門学校の皆さんは、今回のプロジェクトに向けて蔵の特徴などを調査し、それを活かした店舗兼住宅を設計したそうです。発表ではその中からだんご屋や書店の設計が紹介されました。
設計図が単なる美しい絵にしか見えない私としては、どんな難しい話をされるのかと身構えていたのですが、話の核心は誰もが理解・共感できるものだったように思います。例えば、説明の中には「トイレを入り口付近に設置して利用しやすいようにし、地域に溶け込ませるように工夫した」というものがありました。 蔵の町並みという景観に配慮するというのが今回の事業全体にとってはポイントかもしれませんが、見た目と共に、蔵の町並みという暮らしにマッチする家屋というのが設計者にとっては大きなポイントになったのかもしれませんね。
★長野県短期大学の皆さん★
○生活科学科健康栄養専攻
――「おやき作り体験―郷土食の継承―」
実際に学生が参加して行われたおやき作り体験の様子が紹介されました。須坂は山間部でお米を作れる場が限られているため、おやきは各地で見られるそうです。
――「ガーナ 須坂を行く―パワーポイントで作成したアニメを用いた食育の試み―」
発表者の方が、自作のとても可愛らしい「ガーナ」ちゃんのアニメーションにマイクでナレーションを入れながら見せてくださいました。おやきはもちろん、アニメーションに登場するのはどれも須坂の名物・名所になっていて、須坂全体の素晴らしいPRになっていると思いました!
○生活科学科生活環境専攻
――「須坂駅前の景観まちづくりと活性化に関する調査―須坂の魅力を伝える案内人の誕生―」
須坂の駅前のバス停留所や市内のベンチなど具体的な場所・ものを取り上げ、その改善案について発表されていました。たとえば、ささくれたベンチでは誰も座りたがらないような場所となってしまうので、整備するのがよいというお話しがありました。
これは東大チームの「住みやすい都市須坂」という構想に共通するところがあると思います。私は発表を聞きながら、「整備されている」ということの意味合いは「心地よさ」「住みやすさ」ということとのバランスを取るのが案外難しいのかもしれない、などと考えていました。
★清泉女学院大学の皆さん★
――「駅からハイキングプロジェクト」の報告
清泉女学院大学の皆さんは、大雪の影響で順番を遅らせての発表となりました。発表の時には会場の左奥の壁沿いに女学生の皆さんがずらり!驚きました。
皆さんは、「蔵の町並みキャンパス事業には平成20年度からの参加、23年度からはJRの、駅からハイキングという企画の枠組み内で、須坂を題材にハイキングコースを考え、実際に運営することをしています。」…W.Sさんの簡潔明瞭な記事から引用させてもらいました笑
具体的な発表内容で素晴らしいと思ったのは、「市民歌に沿った街歩き」というコース案です。市民歌の歌詞を須坂でのハイキングコースに沿わせるようにし、具体的な地名や場所の目印の名称がちりばめられていました。これなら歌を口ずさみながら楽しいハイキングが出来そうですよね♪画期的なアイディアだと思いました。
★信州大学工学部建築学科の皆さん★
――「街区の再生」
「街区・路地・須坂」「たまり空間の創出」「共存という再生」というテーマで3名の方が交代で発表されました。 「再生」というのは私が参加していた「持続可能な須坂」班の”あるものを活かして”というコンセプトに通じるものがあると感じます。初めの方の、わざと路地を創り出すというアイディアはとても面白いと思いましたが、これも片側のみに建物がある場所の反対側にも建物を作ることで建物に挟まれた道をつくるという具合に、あくまでも「再生」のなかで行われるのですね。
路地って建物に挟まれた場所にできるんですね。当たり前かもしれないですが、妙に納得して聞いてしまいました。
――「民家の再生」
発表の冒頭で説明された担当教官の方によれば、民家の再生に関しては90%がソフト面だとのことでした。美しい景色に加えて日常的な土間の景色を枠の中に取り込むように工夫した設計「切り取る景色」の提案や、現状分析に基づいて民家を学習室・シェアハウスとして再生する設計案、古民家を活かしたサテライトオフィスの提案など、どれも印象的でした。
以上、蔵の町並みキャンパス事業に参加されている他大学の皆さんの発表を簡単に報告いたしました!8日の発表会では、以上の成果発表に続いて信州大学工学部土本研究室の皆さんによる「田中下屋敷調査報告」が行われました(やや専門的でしたので、ここでは割愛)。
発表全体を通して皆さんがこのプロジェクトに非常に精力的に、意気込んで参加しているのを感じ、正直なところ圧倒されてしまいました。具体的に須坂に即して考えられた提案の一つひとつが本当に素晴らしかったです。特に建物の設計については、皆さんが、須坂市民の日常の生活、それこそ一瞬一瞬の視線感覚にまで思いを馳せ、思いやった結果が具現化されたものだと感じました。
ただ、やはり発表の方法については改善のよりがあると感じます。もっと市民に開かれたものにできたらよいのではないでしょうか(例年のことは分りませんが、参観した市民はやはり少なかったように思います…)。建物の提供などの関わりに加え、学生と市民の意見の交換の機会をより積極的に設けることでソフト面での展開にもつながるのではないかと思いました。私が知らないだけでもうされているかもしれませんね。
学生にとっては蔵の町並みというもの自体が素晴らしいキャンパスなのだと思います。もし「町並み」+「キャンパス事業に参加する皆さんの思いやり」+「より広い市民の参加」という足し算が成り立てば、蔵の町並みは須坂のまちづくりのための実践的キャンパスにできるのではないでしょうか。
モンハン…??外国人の方がたくさん乗っていました! |
読んでくださった方、心からありがとうございました。
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