東京大学近くに、樋口一葉の通った「伊勢屋質店」があるのをご存知ですか。
私は割と最近になって知りました。そしてそこが取り壊されることを今朝知りました。
それはだめだ、という思いに突き動かされ、本日シンポに参加しました。
私はもともと、そこまで街並み保存に関心はありませんでした。
勿論、価値のあるものだから保存すべきだろうとは思ってきましたが、
だからといって特別何かを考えたり行動したりするほどではありませんでした。
大学院に入って、古い街並みを大事に思う友人たちに出会いました。
そうして初めて私は、これらの景色に、のこってほしいと思うようになりました。
これまで2年本郷に住んできて、街をさほど愛せなかった自分を恥ずかしく思いました。
今回、所有者と、関わっていた大学との間で交渉がうまくまとまらず、
それゆえ解体する選択に至ったそうなのです。
そんなものなのか?と思いました。
なんとかなったんじゃないか?って。
実際そういう意味では、希望は残っていると信じます。
国の登録有形文化財が、こんなに簡単に失われていいのでしょうか。
なんのための文化財制度なのでしょう。
もともと私自身文化財制度について勉強不足ではあったのですが、
この制度が必ずしも文化財を守ってくれない、という現実に、ただ愕然としました。
東京大学は、地元に目を向けているのでしょうか。
地元で、学問的な価値だけでなく古い時代の趣を今に伝える宝物が失われていく。
その現実を、手をこまねいて見ているだけの大学であるべきではないと思います。
さらにシンポジウムでは、こんなに質店の近くにあるにも関わらず、
買い取り先として東京大学の名前が挙がらなかったこともショックでした。
詳細は以下のURLをご覧ください。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014121702000137.html
事態は予想以上に切迫しています。
本郷でなにかしないと、と思った夜でした。
(risaia)
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