2013年8月4日日曜日

美術館のおねえさん、はじめました。

「風立ちぬ」を見ようとして満員で
公開初日の特撮映画を見て帰りました、
pugrinです。


夏休み本番、西洋美術館のインターンにて
スクールギャラリートークが始まりました。

第一回目は品川区荏原第一中学校。
美術部12名を2グループに分け、わたしは男子チームのガイドをいたしました。

見た作品は屋外の彫刻、ロダンの「考える人」、
屋内の絵画、マリー・ガブリエル・カペの「自画像」です。

ロダンは、受付から作品の前に行くまでに、すぐ
「考える人だ!」と歓声が沸くくらいやっぱり有名。

本物を目の前にして、彫刻は360度ぐるりと見られるので、
好きな場所を探して教えてね、という問いかけからスタートしました。

よくテレビや教科書で見る角度↑が好き、といってくれた子が半分、
せっかくだから違う視点が良い、といってくれた子がもう半分という感じで、
でもどの子も筋肉の動きに注目してくれました。
そう、「考える人」はただ自然にひざにひじをついているのではなく、
左ひざに右ひじをつけるという、少し複雑なポーズなのです。
これにより、背中の筋肉もぐっとねじれ、
全体に深い思索にふけっている印象が深まります。
わたしはじりじりと夏の日差しに焼かれながら思い悩む
「考える人」の、そんな背中が好きです。




次に見に行った「自画像」は、
「この絵には何が描いてあるかな?何をしているところかな?」と聞いたのですが
「いす」とか「ペン」とか「キャンバス」とか、


ド直球に目の前にある女性の姿については何も言ってくれません。
思春期の男子に女性の自画像は言及しにくかったかな~、ゴメン、男子よ。
と思いましたが、18世紀になり女性がプロの画家として絵筆を取ったという意味では
非常に意義のある作品。
解説をはじめるときちんと目を見て聞いてくれる素直な姿には感心させられました。

しかし時計を見ると予定より10分くらい早い・・・
まずい、と思い、急遽後ろにかかっている国立西洋美術館きっての目玉
モネの「睡蓮」に助けを求めました。
実はガイドのための予習をもちろんしていないのですが、
キャプション片目にありったけの知識で対応。
「さっきの自画像とこれ、何か違うところはあるかな?」
技法に注目してもらったところ、
筆遣いの大胆さ、写実性より雰囲気を大切にしている点などの答えが出てきたので一安心。
終了時間まで、印象派の流れについて話して初めてのトークを終了しました。

なんにせよ気遣いをしたり自意識が高まっている中学生に
活発に意見を出してもらうのは難しい!という感想を持つとともに、
知識を求めて真剣に話を聞いてくれる彼らのために、
次回はもう少し工夫しよう、と思いました。



明けて8月2日はピカソの素描展に伴ったキッズプログラム、「アニマル・ウォッチング」でした!
http://www.nmwa.go.jp/jp/events/fun-with-collection.html

まず素描展の会場でクイズをし、キーワードを集める。
集めると「フェイス」という単語が出てくるのでそこからフェイスペインティングに移り、
完成したらそのままの顔で上野動物園へGO!
職員さんのトークを聞いて、みんなで写真を撮って終了、
というランチをはさんだ長いプログラムです。

初回の参加者は小学生の女子3名、少ないかな?と思いましたが、
インターンも3名なので、子供一人に対しインターンも一人がついてペアになり、
和気藹々とプログラムが進められました。
しかもその前に2回のトライアル(+神田祭も)があったので、
フェイスペインティングが得意になってしまいましたw
もう普段の化粧なんかよりずっと評判がいいです。

小学生は大人しい子もいましたが、逆のたくさんおしゃべりしてくれる子もいて、
そういう子が引っ張ってくれると、まわりもだんだん打ち解けてくれるのがわかりました。
また、フェイルペインティングをしていると動物園のお客さんが珍しがって見てくれるのですが、
サルの檻の前にくると、ガッシャンガッシャン音を立てての大興奮(威嚇?)!!
少しびっくりしましたが、わたしたちが動物を見るように、
動物もわたしたちを見ていることがよくわかりました(^ω^;)


いろいろなプログラムに参加しておりますが、
この夏でインターンは終了予定です。
他の美術館では1年間で更新もあるそうですが、
西洋美術館はそうはいかない決まりですので、後残りのトークなど、
他のメンバーと一緒に楽しんでいきたいと思います♪

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