先日、大町市役所での展示オープンと市民文化会議特別版を見守ってまいりました。
Pugrinです。
『県庁おもてなし課』(有川浩、2011、角川書店)てご存知でしょうか。
高知県庁に出来た観光部「おもてなし課」の四苦八苦が描かれた物語です。
小説はあんまり、という方には映画化もされてDVDがレンタルできます。
映画では関ジャニ8の錦戸くんと、掘北真紀ちゃんがメーンです。
超、遅ればせながら、わたくし先ほどこれを読み終わりました。
そこには、まったく大町市でやってきたこととおんなじ葛藤があり、そして達成感がありました。
つまり、そのくらいドラマティックなことが起きた3年間のゼミの関わりだった、ということです。
そのくらいというのは、物語になり映画として商業的に成功するくらい、という意味です。
よく指摘されるのですが、文化政策と観光は同じではありません。
ただ、根を同じくするところは多くあるし、大切な部分でもあります。
だからこの小説では、今まで従来のあり方で動けなくなっていた自治体行政が、
政策のために一皮向けようとする過程において、
共通する苦労や喜びが、そしてそこに関わる人のドラマが、よく書かれていたなあと思います。
是非そのドラマと同時に、実際の自治体行政の現状と理想がうまく咀嚼されて描かれていたのを
読んでいただきたいので強くお勧めしたいなと思います。
一方、大町市と小林ゼミの物語では少し状況が異なり、
「文化」に関して、「市民」や「ゼミ」とどうか関わっていくかが中心になっていきました。
(だから錦戸くんと掘北ちゃんの恋愛ではなく例えば片桐はいりがスパイをしたりします)
外の人が来るようにするためにおもてなしをするだけではなく、
中の人も住み続けたくなるように行政側も市民側も一緒に、必要なサポート体制を考え直す。
表面を取り繕うに留まらない難しい理想の壁がそこには立ちはだかっていたと思います。
2013年にわたしたち(今のM2)が初めて訪問したとき、
大町市は(何度も書くけど)「へえだめせ」と言われていました。
2014年はそれはあまり聞きませんでした。(聞かないような場にだけいたかも知れませんが)
しかし、2015年には「こうしていきたい」という具体的な言葉になって返ってくるようになりました。
特にここ数回のの訪問で、大小の「夢」やあてどもない「希望」を語るようになった市長・教育長・教育次長の姿は目からウロコでした。
個人的には、大町が好きになった、という修辞句よりも
そこにいる人の顔や声やしぐさが具体的に思い浮かべられるようになった、
というほうが嘘くさくなく伝わるような気がします。
小説にあるようなことが「ありもしない作り事」ではなく
「生きている人間が作った現実」として起こったのだと思うと、
高速バスで旅ガラスだった日々もすわりが良くなってきたようにも思えてきました。
軸足は文化政策の追求に置きながらこれからも生きていきつつ
現役ゼミ生としてのブログはこれで最後になります。
本当にありがとうございました。
長くなりますが最後に。
ゼミの中でブログを書くという課題は、なかなか大変なことかもしれません。
でももし少しでも文章を書くことがある人生を選ぶならば、
小林ゼミではないがしろにして欲しくないことの一つです。
習慣のように、また思うことがあれば気軽にここで書き散らしたいなー、と思っています。
2番煎じで大町の小説でも書こうかな?
とにかく、現役生のほうがたくさん更新してくれますよう!(笑)
0 件のコメント:
コメントを投稿